三井住友海上とあいおいニッセイ同和損保、社会福祉法人向けD&O保険の定型プランを発売

 三井住友海上とあいおいニッセイ同和損保は、2017年4月1日以降始期契約から、社会福祉法人向けのD&O保険(会社役員賠償責任保険)の定型プランの販売を開始する。
 来年4月に施行される改正社会福祉法では、所属する社会福祉法人および第三者に対する役員の損害賠償責任が明記されており、社会福祉法人の役員は会社法上と類似の義務や責任を負うこととなる。両社はこうした社会的背景を踏まえ、これまで保険加入ニーズの低かった社会福祉法人を対象に、簡単にD&O保険に加入できるよう、特約や支払限度額等を定型化した新商品を開発した。
 具体的には、必要な補償内容を定型化することにより、わかりやすい商品設計としており、従来のD&O保険で補償されない法人から役員に対する損害賠償請求についても、会社訴訟補償特約をセットすることでカバーできる。また、支払保険金額は複数パターンから、オプション特約は2つから選択する仕組みとするなど、契約プランを簡素化することで、従来よりも迅速に見積書を案内できる。
◆商品概要
▽D&O保険について
 役員としての行為に起因して損害賠償請求がなされた場合、役員個人が被る損害(損害賠償金および争訟費用)を補償する。
▽商品名
〇三井住友海上:会社役員賠償責任保険(標準契約プラン)
〇あいおいニッセイ同和損保:会社役員賠償責任保険(定型プラン)
▽保険金が支払われる事故例
【法人からの損害賠償請求】
〇経理課長の長年にわたる横領が発覚し、行政から法人に対し是正が求められた。法人からその損失額について、担当理事を含む役員全員に対し損害賠償請求がなされた。
【第三者からの損害賠償請求】
〇取引先の給食業者に対し、新設予定施設における給食の納入契約を行う強い信頼を抱かせたが、結果として契約締結には至らなかった。給食業者は工場を増設して社員も増やし、生産体制を整えていたために損失を被った。給食業者からこれらの損失について、理事長その他理事に対し、損害賠償請求がなされた。
〇施設の運営に伴い騒音が生じることは避けがたいが、ある近隣住民から「騒音がひどい」という苦情を受けた。理事長は率先して改善策を講じてきたが、同住民は結局引っ越した。同住民からその引越費用について、理事長に対し損害賠償請求がなされた。

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