東京海上日動、自動車保険の新サービス「ドライブエージェント パーソナル」を開発

 東京海上日動は、パイオニアと共同で、同社オリジナルの通信機能付きドライブレコーダーを活用した、個人向けの新サービス「ドライブエージェント パーソナル」を開発した。
 ドライブレコーダーは、これまで事業用途での活用が主だったが、ここ数年での高性能化・低価格化に伴い、一般ドライバーにも普及が進んでいる状況を踏まえ、損害保険事業を通じて社会的意義の高いサービスを実現するため、国内大手損保で初めて個人向けにドライブレコーダーを活用したサービスを開発し、自動車保険の特約として提供することにした。
 具体的には、ドライブレコーダーで記録される事故映像を活用した相手との示談交渉のみならず、最も不安に感じる事故発生時の対応をサポートするため、強い衝撃を検知した場合の自動通報による事故受付や映像の自動送信など、顧客の「いざ」という時に安心してもらえるサービスを提供するとともに、状況に応じて提携企業(都道府県公安委員会より警備業法4条(同法2条1項4号)の警備業の認定を受けた企業)を通じた消防等への連絡を行う。また、パイオニアが有する最新のテクノロジーを活用し、顧客ごとの運転状況に応じたリアルタイムの事故防止支援機能を通じて、安全なドライブを支援する。
 同社のトータルアシスト自動車保険、トータルアシスト超保険の加入者を対象として(対象自動車は自家用普通・小型乗用車、自家用軽四輪乗用車)、同サービス専用の特約を付帯した場合にドライブレコーダーを貸与し、サービスを提供する。特約保険料は月額650円(保険期間1年、分割払の場合)。2017年4月1日以降始期契約を対象として提供する。
 同社オリジナルドライブレコーダーは、常時ネットワーク(NTTドコモLTE回線)に接続することで、内蔵するアプリケーションを自動でアップデートできる機能を設けており、新しいサービスを順次拡充していく予定。例えば、事故防止支援サービスとして、「前方車両の接近を検知した場合に、音声メッセージ等による注意喚起を行う機能」を2017年10月ごろにリリースする予定である。また、テレマティクスはさらなる技術進展が見込まれる領域であり、同社では最先端の技術の研究を通じて、顧客の「いざ」を支える、より高度な事故対応サービスや事故削減サービスの提供等、従来の保険にはない「保険の新しい価値」の提供を目指し、サービス開発を進めていくとしている。
◆個人向けサービス「ドライブエージェント パーソナル」の概要
▽仕様
〇サイズ:直径約72mm、厚さ約40mm(本体のみ)
〇センサー:加速度センサー
〇位置測位:GPS/グロナス(人工衛星を利用した衛星測位システム)
〇カメラ:フルHD(1920×1080サイズ)による映像記録
〇画面:2インチディスプレイ
〇通信機能:LTE通信機能、通信機能による音声通話機能
▽主なサービス内容
(1)高度な事故対応サービス
〇事故映像が自動で送信され、同社と事故映像が共有される。事故の内容によっては「事故状況」に関する顧客の説明の負担を軽減するとともに、解決に向けて送信された映像を活用する。
〇強い衝撃を検知した場合、提携企業に自動で連絡が行われ(自動発報)、ドライブレコーダーを通じて通話を行うことができる。これにより、事故発生直後の顧客の不安を解消する。
〇状況に応じて、提携企業が消防等への連絡を行う。
(2)安全運転診断サービス
 膨大な保険事故データに基づく同社独自のアルゴリズムにより、顧客ごとの危険運転傾向(急アクセル・急ブレーキ・急ハンドル)等をもとに作成した「安全運転診断レポート」を提供する。
※2017年12月以降に満期日もしくは始期応当日を迎える契約が対象。
(3)事故防止支援サービス
〇パイオニアがデジタル地図を活用して構築した「事故リスク予測プラットフォーム」に基づき、運転時の外部環境(天候・時間帯)および顧客の運転状況(走行速度・危険運転傾向)をもとに危険地点を予測し、車が接近した場合に音声メッセージ等によりリアルタイムに注意喚起を行う。
〇片寄り走行や車線逸脱を起こした場合、および危険運転(急ブレーキや急発進、急ハンドル)を検知した場合に、端末から音声メッセージ等によりドライバーに注意喚起を行う。

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