損保料率機構、自動車保険参考純率を改定

 損害保険料率算出機構は12月9日、自動車保険の参考純率を改正すると発表した(11月24日金融庁長官への届出、12月9日適合性審査結果通知受領)。自家用普通・小型乗用車は市場での台数が多く、様々な形状・構造・装備・性能の自動車が存在するため、型式別料率クラスによって保険料を細分化しているが、2018年1月1日以降、この型式別料率クラスの仕組みの一部を改善し、「衝突被害軽減ブレーキ(AEB)の装着の有無」で保険料をさらに区分するため、新たな保険料係数(AEB装着あり係数0.91=9%割引、AEB装着なし係数1.00=割増引なし)を導入し、発売後約3年以内の型式に適用する。
 AEBは、自動車が前方障害物との衝突を回避するため、または衝突速度を下げるために自動でかけるブレーキ。なお、発売後約3年以内とは「型式が発売された年度に3を加算した年(暦年)の12月末までの期間」をいう。なお、所有の車の型式が「発売後約3年以内(=「AEBの装着の有無」に応じた保険料係数の対象)の型式」であるかどうかを確認できる情報を損保料率機構のウェブサイトで案内する予定。
 また、自家用軽四輪乗用車にも、今回の改定で同じ保険料係数を導入する(型式別料率クラスを導入するまでの期間は、保険料係数はすべての型式に適用する)。なお、今回の改定は、自家用軽四輪乗用車についても2020年1月1日までに型式別料率クラスを導入することを前提としている。
 改定の背景として、(1)AEBを装着した自動車の開発・普及が進んでおり、AEBによるリスク軽減効果が高いこと、(2)現在の型式別料率クラスでは、AEBによるリスク軽減効果を十分には評価できていない部分があることを挙げている

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