三井住友海上とさくらインターネット、AIの学習に最適なシステム環境を構築
三井住友海上とさくらインターネットは、このほど、さくらインターネットが提供する演算に特化した高火力コンピューティング基盤を利用して、ディープラーニングによる人工知能(AI)の学習に適したクラウド環境を共同で構築した。
ディープラーニングによるAIの学習には、高速演算処理が行えるコンピューター環境が不可欠だが、損害保険に関わる様々なビッグデータを保有する三井住友海上と、高性能演算システムのノウハウを有するさくらインターネットとの協業により、国内最高峰のAI開発環境が整った。
さくらインターネットが提供する高火力コンピューティング基盤は、NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)の委託事業のスーパーコンピューターシステムにも採用されるなど、大きな計算資源を圧倒的なコストパフォーマンスで利用できるサービス。三井住友海上は、高火力コンピューティング基盤を提供するさくらインターネットと協業し、AI学習を高速に行えるハードウエアを構成するとともに、チューニングした専用のクラウド環境を構築した。
三井住友海上では、自社が保有するビッグデータを活用したAI開発に取り組んでおり、すでに損害車両画像から、修理費の見積もりを自動算出するプログラムの開発に着手している。これらの動きを加速させ、様々な用途に対応したAIを自社開発するため、ディープラーニングに最適な専用環境を構築。今後は、保有している大量のデータを有効活用してAI開発を進めるとともに、様々な企業等との協業・提携を通じ、社外の知見やノウハウを幅広く取り入れることで、革新的な商品・サービスの開発を目指す。