三井住友海上、AI活用した保険販売の高度化に向けた実証実験を開始
三井住友海上は、UEI社と協業し、AI(人工知能)を活用した保険販売の高度化に向けた実証実験を開始した。この実証実験は、募集人の販売手法や接客時の顧客の表情をAIで分析し、販売力の向上や説明責任の確実な履行を図るもの。
具体的には、UEI社が開発した高性能360度カメラで、保険募集のシーンを撮影し、募集人の販売手法や接客時の顧客の表情等をディープラーニング(深層学習)によるAIで分析する。これまで暗黙知となっていた成約パターンを見える化し、共有化することで、保険商品の拡販と顧客満足度の向上につなげる。また、顧客が商品内容を理解できたか、顧客の疑問に答えることができたかなど、募集人が十分な説明責任を果たしているかをAIがアドバイスし、募集品質の向上を図る。
なお、分析に使用するシーンの撮影は、関東圏内の自動車ディーラーで約1か月間、顧客の了承を得たうえで行う。
今後、実証実験を通じて収集した画像を分析し、募集人が顧客への説明責任を十分に果たせるようサポートする、新たな営業支援システムの構築を検討する。改正保険業法の施行を受け、確実な情報提供義務・意向把握義務への対応が求められる中、同社はAI活用による保険販売の高度化に努め、より高いレベルの顧客サービスの提供を目指す。