インターリスク総研、グローバル企業向けに人権リスクマネジメント・サービスを開始

 インターリスク総研は、このほど企業の人権方針の策定や人権に与える影響評価など、グローバル企業を中心に人権取り組みを支援する「人権リスクマネジメント・サービス」を開始した。
 昨今、グローバル化の進展に伴い、日本企業が新興国に製造・販売拠点を設置したり、現地企業と取引するケースが増えている。このような地域では、監視の目が十分に届かず、現地サプライチェーンにおける強制労働や危険労働など多くの人権侵害の事例が報告されている。こうした人権侵害に対して、2011年に採択された「国連ビジネスと人権に関する指導原則」では、社外サプライヤーの行動にも企業の責任が伴うとして、人権リスクへの方針策定や体制整備・運用の強化を求めているほか、英米でも人権リスクに対する情報開示を義務付ける法律が成立している。また、人権侵害が発生した場合には、企業イメージの低下だけでなく、資金調達リスクや訴訟リスクが顕在化するなど、ビジネスにも大きな影響を与えることから、企業における人権リスクの対応は喫緊の課題となっている。
 こうした状況を踏まえ、同社では、グローバル企業の人権リスクに対応するため、人権方針の策定や人権影響評価など、人権取り組みを支援するサービスを開発した。
◆新サービスの概要
▽人権方針策定支援
 指導原則など国際的な基準や、他社・他業界の実例を踏まえ、顧客独自の方針策定やアドバイスを実施する。
▽人権影響評価支援
 顧客の事業活動、サプライチェーン、利害関係者を整理した上で、自社の人権リスクを特定し、リスク評価と優先課題を明確化する。
▽人権リスクに関する講義・研修の実施
 顧客の事業や課題に応じて、従業員向けの講義や研修(1回1時間程度)などを実施する。
▽情報収集・調査支援
 同業他社の動向や特定のテーマについて、公開情報を中心とした情報収集や調査を実施する。

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