東京海上日動、オートマイズ・ラボ社との業務提携を通じた、水門操作の電動化・遠隔化による河川・農業水路での水害防止ソリューションの提供開始
東京海上日動は、内外水氾濫の防止と抑制に向けたソリューションの開発・提供を目的として、この度、株式会社オートマイズ・ラボ(以下「オートマイズ・ラボ」)と業務提携を行った。
オートマイズ・ラボの水門*1 電動化・遠隔化技術と東京海上グループに加わった日本工営株式会社(以下「日本工営」)の流域治水に関する技術や知見、同社の水害データに基づいたリスク把握ノウハウ等を通じて、水路氾濫の未然防止ソリューションの提供を開始する。
本ソリューションの提供を通じて、国内の水災レジリエンスを向上させ、事故を未然に防止することで、お客様に安心と安全を届けていく。
*1 水門とは、樋門・樋管や堤内地で農業用水路や小河川に設置されている堰などのゲートのことを指している。
1.背景
近年、集中豪雨等の自然災害が激甚化・頻発化しており、国土交通省の調査によると、2023 年の水害被害額は全国で 7,100 億円、死傷者数は 79 人にのぼる*2 など、「水災レジリエンス」の向上が喫緊の課題となっている。
一方で、内水氾濫のリスクがある河川や農業水路の水門は、老朽化が進行しており、適切なメンテナンスが必要であるとともに、その多くが手動操作となっているため豪雨時の水門までの移動や操作に危険を伴うといった課題がある。そうした水災および二次災害の防止に向けては、建替えなどの投資が必要になるが、水門設備の電動化や遠隔化への設備更新には多額のコストと工期を要するため、現実的な選択肢となりにくいのが現状である。
同社は、課題の解決に向けて、河川や農業水路における手動水門の後付け電動化・遠隔化技術を有するオートマイズ・ラボと包括業務提携し、自治体に対して浸水被害の未然防止ソリューションの提供を開始する。
*2 国土交通省 令和 5 年水害統計調査
(https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?tclass=000001221920&cycle=7&year=20230)
2.ソリューションの概要
豪雨時の被害を抑えるには、複数の水門操作を連携させ、流量・水位を踏まえて機動的に運用することが求められるが、手動操作に依存する水門が多いことから、作業の危険性や負担が大きく、また水門同士の連携運用が難しいという課題がある。
この度同社が提携するオートマイズ・ラボは、河川や農業水路の手動水門を後付けで電動化・遠隔化する装置「水門ボット」を製造・販売している。
こうしたオートマイズ・ラボの技術に加えて、東京海上日動と日本工営が培ってきた知見やデータを活用した事前の水害リスク分析や対策の優先度検討の支援、実装後の河川状況のリアルタイムモニタリング等のソリューションを自治体に対して一気通貫で提供していく。
これにより、自治体は豪雨時でも迅速かつ安全に運用できる環境を整えることができる。また、水門設備の規模や仕様に応じて、既存の設備を活かしながら最適な後付け装置を設置することで、設備の全面更新に比べて導入負担を抑えることが可能である。
<ソリューション提供のイメージ>
① 事前調査
・ 東京海上日動の災害対応ノウハウおよび日本工営の流域治水に関する技術・知見を活用した電動化・遠隔化すべき流域・水門の特定と最適な装置配置を提案。
・ 日本工営による、現地の水門・バルブの現況調査等の実施。
② 水門の電動化・遠隔化
・ オートマイズ・ラボが製造・販売する水門後付け装置「水門ボット」の設置による電動化・遠隔化。
③ 実装後のリアルタイムモニタリング
・ 日本工営の防災プラットフォームを活用した流量・水位・浸水深等の予測とリアルタイムモニタリン
グの実施。
・ 水門操作の省力化・効率化・高度化に向けた運用支援。
・ 有事の避難行動や被害最小化につながる情報の一元管理および迅速な提供。
・ 対象地域のハザードマップ作成による、導入前後の効果の可視化。
3.今後の取り組みについて
同社が自治体・地域金融機関等と推進する「地方創生」に向けた包括協定の枠組みも活用して、サービスの普及・展開を図っていく。既に、宮崎県や佐賀県をはじめとする九州エリアにおいて実証を開始して運用面・技術面の検証を進めており、検証結果を踏まえて順次、他地域への展開を進めていく。
本ソリューションにより全国の自治体における水災レジリエンスを向上させ、水災ハザードエリアの極小化を支援する。同社は事故を未然に防止し、お客様に安心と安全を届けていく。
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