あいおいニッセイ同和損保、空き家の流通・利活用促進に向けた協業を開始
Tag:あいおいニッセイ同和損保協業
あいおいニッセイ同和損保と空き家活用株式会社(以下「アキカツ」)は、空き家の課題解決に向けた協業を8月から開始する。
1.背景
近年、日本の空き家は年々増加傾向にあり、総務省統計局の「住宅・土地統計調査」によると、2018年時点で約848万戸を超える空き家があると報告されている。これは、新築住宅の人気が高い日本の市場傾向や地方における人口の減少、相続した不動産の処分の煩雑さなど、様々な要因があるとされ、放置された空き家による景観の悪化や老朽化による倒壊といったトラブルが増加し、深刻な社会課題となっている。
その対策として、2014年11月には空き家の活用や処分・解体をサポートするための「空家等対策特別措置法」が施行され、空き家対策の基礎となるフレームワークが整備されている。さらには、「空き家対策総合支援事業」などの財政支援策の推進もあり、全国の7割の自治体で空き家バンクが設置されるなど、空き家の利活用に向けた官民一体の取り組みが加速する一方、更なる利用者の拡大に向けた利便性の向上や環境整備が求められている。
そこで、「地域密着」を行動指針の一つに掲げ、400を超える自治体と連携協定を締結するあいおいニッセイ同和損保と、空き家所有者、事業者、自治体を繋ぐマッチングプラットフォームを運営するアキカツが協業することで、空き家の流通や利活用を後押しする保険商品・サービスの開発・提供に取り組み、社会・地域課題の解決とともに持続可能な循環型社会の形成に貢献していくこととした。
2.協業内容について
(1)「空き家パッケージ」の提供
・アキカツが自治体・空き家所有者・入居者向けに展開する各種支援策に、あいおいニッセイ同和損保が提供する保険商品・サービスを組み合わせた「空き家パッケージ」を提供することで、空き家の流通、利活用を促進し、より一層の街の発展に貢献する。
・例えば、登録された空き家物件のブロック塀が倒れて歩行者に損害を与えた場合などの事故を補償する損害賠償責任保険を提供し、空き家の利活用に関する課題解決を進めていく。
(2)ソリューションおよびソリューションと連携した保険商品・サービスの開発
・台風や洪水による災害、不法侵入による犯罪、害虫の侵入による異臭・腐敗などを未然に防止するソリューションを開発・提供することで、空き家所有者の不安を解消し、安全・安心で住みやすい街づくりに貢献する。
・また、ソリューションと連携する保険商品・サービスを開発し、空き家に関わる様々なステークホルダーのリスクを補償することで空き家の活用促進を後押しする。
(3)自治体への展開
・「空き家パッケージ」を全国の自治体へ展開し、空き家情報の収集や関連事業者との連携の効率化を実現することで、空き家の課題解決に向けた円滑な仕組みづくりを支援する。
(4)地域のカーボンニュートラルの促進
・空き家の有効活用やリユースを促進し、建築時のCO2排出量削減に取組むことで、地域におけるカーボンニュートラルの達成に貢献する。
3.今後の展開
両社は、本協業を通じて、自治体・空き家所有者・入居者・地域住民それぞれの課題解決に資するソリューションの開発やスキームの構築に取り組み、共同で展開を進めることで、地域の活性化や住みやすい街づくりを支援する。また、あいおいニッセイ同和損保は、「CSV×DX(シーエスブイバイディーエックス)」を基軸とする商品・サービスの開発をすすめ、お客さま・地域・社会とともに安全・安心な社会の実現に貢献していく。