東京海上日動、NECと企業の再生可能エネルギーの導入促進と脱炭素経営に貢献する事業で協業
東京海上日動とNECは、蓄電池や太陽光発電設備等の分散エネルギーリソースを情報通信技術(ICT)によって統合制御する「リソースアグリゲーション事業」で協業する。
具体的には、電力の需給調整取引市場※1におけるリソースアグリゲーター(※2、以下 RA事業者)向けに、自然災害による設備の損壊等の不可抗力に起因する追加コストの一部を補償する仕組みを備えたサービスを業界で初めて開発する。
◆取り組みの概要
今般、NECは需給調整取引市場に参画するRA事業者向けに、新たな「RAクラウドサービス」の開発を行う。
この新サービスは、従来のNECのRAクラウドサービスをベースとしつつ、東京海上日動のノウハウ・ナレッジを活用した新しい機能や、NECのAIによるエネルギーデータマネジメント機能を備える予定であり、その概要は以下の通りである。
・需給調整取引市場においてRA事業者は、指定された需給調整を成し得なかった場合に追加コストが課されることとなっている。本クラウドサービスには、自然災害による設備の損壊等の不可抗力に起因して発生したRA事業者の追加コストを、NECが東京海上日動と共に補償する仕組みを備える。
・東京海上日動は、保険統計に関する技術を活かし、事故発生頻度の定量化に貢献するなど、NECが提供する補償の仕組みを支援する。
・NECは、自社の保有するビックデータ解析や予測技術など、AIを活用したより精度の高いエネルギーデータマネジメント機能を提供する。
新サービスは、2021年10月からの提供開始を目指す。この仕組みを通じて、RA事業者が安心してビジネスを展開し成長できるよう、支援していく。
※1 需給調整取引市場とは、需給バランスの変動への対応や電力の周波数維持等のための調整力を取引する市場。一般送配電事業者が運営しているもの。
※2 電気のユーザー(需要家)と分散電源等の電力リソースの活用契約を締結して、リソース制御によって電力事業者(送配電事業者、小売電気事業者、発電事業者)向けに需給調整サービス提供を行う事業者。