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あいおいニッセイ同和損保、路線バス向けテレマティクスサービス「Busセイフティ」を共同で開発

あいおいニッセイ同和損保と路線バスを運行する大阪シティバス株式会社(以下「大阪シティバス」)は、路線バスの事故削減と効率的・効果的な安全運転教育を実現する支援策の構築に共同で取り組み、ドライブレコーダーのデータを活用した安全運転支援サービス「Busセイフティ」を開発した。本サービスの提供を2025年11月より開始し、第一弾として大阪シティバスが全路線で導入する。
1.背景
路線バスの重大事故件数は現在、年間約2,200件発生しており、高止まりの状況が続いている※1。
また、路線バス業界は慢性的な人手不足に直面しており、2024年時点でドライバーの平均年齢は55歳と全産業の平均を上回り、今後熟練ドライバーの減少が懸念されている※2。
こうした背景を踏まえ、国内におけるテレマティクス自動車保険のリーディングカンパニーであるあいおいニッセイ同和損保と、熟練ドライバーや運行管理者の知見をもつ大阪シティバスは、実際の事故データとドライブレコーダーから取得した走行データに基づき、路線バス専用の安全運転スコアリングアルゴリズムを開発し、効率的・効果的な安全運転教育支援サービスを共同で構築した。
※1 国土交通省「自動車運送事業用自動車事故統計年報(令和4年)」より引用
※2 国土交通省「交通政策白書」より引用
2.「Busセイフティ」について
(1)概要
サービス名称:Busセイフティ
提供開始日:2025年11月4日
提供先:路線バス運行事業者
サービス内容:
①安全運転スコア提供(日次・月次)
・運転スコアを専用アプリにて提供、運行終了直後に運転の振り返りが可能
・月初めに前月のスコアを確認し、運転の傾向確認と改善目標に活用
②危険挙動発生場所確認
・運行経路の確認と、一定の閾値を超えた危険挙動発生場所を表示
③管理者機能
・所属ドライバーのスコア確認
・全営業所ドライバーの危険挙動発生場所の表示など
対象メーカー※3:クラリオンライフサイクルソリューションズ株式会社
※3 順次対象メーカー・機種を拡大予定
(2)サービスの特長
あいおいニッセイ同和損保と同社グループ会社のAioiR&DLab-Oxford※4は、実際の事故データと路線バスの運転データを分析し、事故の発生と相関関係のある5項目69個の運転特徴を抽出した。本サービスでは、テレマティクス自動車保険のスコアリングに使用している「急加速・急減速・速度超過」のデータに加え、バス特有の運転特徴である「縦横揺れ・ドア開閉操作」などのデータも使用したアルゴリズムを構築することで、より精度の高い安全運転スコアを提供する。(特許出願中)大阪シティバスとの実証実験では、低スコアドライバーが高スコアを目指し運転改善を行った場合、事故率を約20%低減させることが可能であることが確認されている。
大阪シティバスとの実証実験では、低スコアドライバーが高スコアを目指し運転改善を行った場合、事故率を約20%低減させることが可能であることが確認されている。
ドライバー向けに路線バスの特徴をふまえたスコアリングを行うことで、個々のドライバーへ具体的な改善点のアドバイスや、安全運転へのポジティブフィードバックが可能となる。
また、管理者は日々ドライバーのスコアを把握し、各ドライバーの運転特徴に基づく対話や分析を通じて、効率的・効果的なドライバーとのコミュニケーションや安全運転教育が可能となる。
3.今後の展開
あいおいニッセイ同和損保は、「CSV×DX」※4の理念のもと、先進技術を活用したテレマ保険の開発・販売を通じて、お客さま・地域・社会とともに社会・地域課題の解決に取り組んできた。本サービスを多くの路線バス運行事業者へ提供することで事故を低減し、安全・安心な地域の公共交通の維持に貢献していく。また、本サービスのさらなる機能拡充を目指し、ドライバー個別のスコアリング結果を基にパーソナライズされた教育コンテンツの配信や、得られた路線バス走行データとスコアリングデータの自動運転領域での活用を検討する。
大阪シティバスは、本サービスを活用し、ドライバー個人への指導のほか、可視化された危険挙動発生場所をもとに事故の発生状況を分析し、予防安全に務める取り組みを行う。
なお、あいおいニッセイ同和損保は2027年4月を目途に三井住友海上保険株式会社との合併を予定しており、合併新会社においても本サービスを提供し、バス事業者の事故削減と人手不足の解決に貢献していく。
※4 CSV…CreatingSharedValue(社会との共通価値の創造)
DX…DigitalTransformation(データやデジタルを活用し、価値提供を変革させること)

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