あいおいニッセイ同和損保、路面の振動データと画像データを組み合わせた道路点検DXの実証実験を開始
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あいおいニッセイ同和損保は、株式会社リコー(以下「リコー」)、株式会社ヒロセ(以下「ヒロセ」)、株式会社日映日野(以下「日映日野」)と共同で、地方公共団体の道路点検におけるDX普及・拡大を目的に、テレマティクス自動車保険により取得した自動車走行データを活用したSaaSサービス「路面状況把握システム」に画像データ解析を組み合わせる実証実験を8月1日から実施する。
1.背景
「路面状況把握システム」は、同社が保有する自動車走行データ※を解析し、自動車の上下振動データなどから路面状態に異常がありそうな箇所を推定し、地図上に可視化する。同社は、本システムを都道府県や走行データが十分に蓄積されている市町村に提供し、自治体による日常の道路点検・維持業務に活用している。
今般、振動データと画像データの統合による高精度かつ効率的な路面状況把握の実現を目指し、画像解析に強みを持つリコーをパートナーとして、実証実験を行うこととした。
※個人情報を含まない形で自動車走行データの加工・統計化を実施
2.実証実験の概要
(1)概要
期間:2025年8月1日~2026年3月31日
協力自治体:滋賀県湖南市、甲賀市、日野町(左記3自治体にて実証)
実証内容:
・自治体の廃棄物収集・運搬業務を担うヒロセおよび日映日野の清掃車両(ドライブレコーダー搭載)に同社の車載器を設置し、路面の凹凸を判定する画像データと振動データを収集
・リコーの「RICOH AI Vision Transformer Service(開発中)」※2と、同社の「路面状況把握システム」を連携させ、両社の解析技術によって画像データと振動データを分析
・「路面状況把握システム」上で路面損傷状況を可視化し、自治体の路面点検の効率化と補修工事検討支援による道路保全業務を高度化
※2 各種目的で撮影された道路画像データや、ドライブレコーダーからの映像データ等、様々な入力データをAIで解析することで、路面の損傷および異常を検出するサービス
(2)役割と狙い
●あいおいニッセイ同和損保
・自動車走行データを解析し、リコーのドライブレコーダーの画像解析結果とともに路面状況把握システム上に路面損傷状況を表示
・道路点検分野におけるサービスの刷新の検討
●リコー
・同社から自動車走行データ、ヒロセ・日映日野からドライブレコーダー映像を受け取り、路面の損傷状態の解析を実施
・新ソリューション立ち上げに向けた価値検証、技術検証
●ヒロセ 日映日野
・清掃車両に搭載したドライブレコーダー、車載器により、映像および自動車走行データを取得
●協力自治体
・損傷箇所の現地調査や補修検討、過去データとの比較による効果検証を行い、あいおいニッセイ同和損保およびリコーへフィードバック
3.今後の展開
あいおいニッセイ同和損保は、テレマティクス自動車保険のノウハウ等を活用し、自治体など地域のパートナーとともに安全・安心な町づくりを目指す「SAFE TOWN/SAFE TOWN DRIVE」の実現に向け、協力自治体からのフィードバックをもとに、将来的に道路点検分野におけるサービスの刷新を図る。