損保協会、「令和8年度税制改正要望」を決定

損保協会は、7月24日(木)の理事会において、損害保険業の健全な発展を通じて、我が国経済の発展と国民が安心して暮らせる社会の構築に寄与していく観点から、令和8年度の税制改正要望(全7項目)を決定した。要望内容は次のとおり。
1.火災保険等に係る異常危険準備金制度の充実
火災保険等に係る異常危険準備金制度について、洗替保証率を現行の30%から40%に引き上げること(本則積立率となる残高率も同様に引き上げ)
2.国際課税ルールの改定における対応
国際課税ルールに基づく国内法制度の見直しや実施にあたっては、損害保険ビジネスの特性を踏まえ、正当な経済活動を阻害することがないよう、十分に留意すること
3.損害保険に係る消費税制上の課題解決に向けて
税率の引上げに伴って拡大する、損害保険に係る消費税制上の課題(「税の累積」・「税の中立性の阻害」)を解消する抜本的な対策を検討すること
4.確定拠出年金に係る税制上の措置
確定拠出年金制度について、個人型年金および企業型年金の積立金を対象とした特別法人税を撤廃すること(令和7年度末まで経過措置により課税停止)
5.地震保険料控除制度の充実
地震保険の更なる普及のため、保険料控除制度の充実策について検討すること
6.受取配当等の二重課税の排除
受取配当等益金不算入制度について、「二重課税の排除」の観点から議論を行うこと
7.損害保険業に係る法人事業税の現行課税方式の継続
既に収入金額を課税標準(100%外形標準課税)としている損害保険業に係る法人事業税について、現行課税方式を継続すること