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SOMPOホールディングス、損保ジャパン、業務改善計画の進捗状況(開示事項の経過・2025年5月末時点)を公表

SOMPOホールディングスおよび損保ジャパンは、2024年1月25日付けの自動車保険金不正請求等への対応に係る業務改善命令、損保ジャパンは2023年12月26日付けの保険料調整行為等への対応に係る業務改善命令に基づき、金融庁に業務改善計画の進捗状況等を提出した。
SOMPOホールディングスおよび損保ジャパンは、法令等の遵守およびお客さま保護を徹底し、お客さま、地域社会、株主の皆さまなど、あらゆるステークホルダーの皆さまから「損保ジャパンでよかった。SOMPOでよかった。」と評価される“新しい損保ジャパン”の実現に向けて、引き続き全役員・社員が一丸となり、覚悟と決意をもって取り組んでいく。
【損保ジャパン】
・信頼回復に向けた経営の決意
「自動車保険金の不正請求への対応、保険料調整行為、および乗合代理店との間で発生した保険契約情報の不適切な管理により、お客さま、関係者の皆さまをはじめとするステークホルダーの皆さまに多大なるご迷惑とご心配をおかけしましたことを、深くお詫び申し上げます。
当社は2025年3月24日付で、金融庁より顧客情報の漏えい等に関し、業務改善命令を受領いたしました。また、2025年4月30日付で個人情報保護委員会および認定個人情報保護団体(一般社団法人日本損害保険協会)からも指導を受けました。現在遂行中の業務改善計画に加え、本業務改善命令を受けたことを厳粛に受け止めております。
このような事態を二度と起こすことのないよう、改めて、今回の事態に至った原因の追究と、より深度ある真因分析を行い、遂行中の業務改善計画からさらに踏み込んだ再発防止策を追加した業務改善計画を策定いたしました。
金融庁および個人情報保護委員会には2025年5月30日付、認定個人情報保護団体には2025年6月10日付で、新たに策定した業務改善計画書を提出いたしました。
提出した業務改善計画に基づき、法令等の遵守およびお客さま保護を徹底し、お客さま、地域社会、株主の皆さまなど、あらゆるステークホルダーの皆さまから「損保ジャパンでよかった。SOMPOでよかった。」と評価していただける“新しい損保ジャパン”の実現に向けて、引き続き全役員・社員が一丸となり、覚悟と決意をもって取り組んでまいります。」
損害保険ジャパン株式会社代表取締役社長 石川耕司
【保険契約情報の不適切な管理に関する業務改善命令と業務改善計画】
・今回発生した問題の概要
類型1:代理店事案
・保険代理店が、同社の保険契約者等に関する個人情報を他の損害保険会社に送付するとともに、他社の保険契約者等に関する個人情報を同社が受け取っていたもの
類型2:出向者事案
・保険代理店への出向者が、出向先の保険代理店の了承を得ずに、当該保険代理店の顧客情報(保険契約以外の情報を含む)を同社に送付していたもの
■上記の問題を受けた対応
2025年3月24日付業務改善命令(抜粋)
・適切な法令等遵守態勢の確立
・適切な顧客情報管理態勢の確立
・適時適切な経営管理(ガバナンス)態勢の確立
・実行中の業務改善計画の見直し

〇新たな業務改善計画
実行中の業務改善計画のうち、関連事項の抜本的な見直しを行い、新たな業務改善計画を策定
【一連の問題とその真因】
■一連の問題
・保険料調整行為
※2023年12月26日業務改善命令発出
・自動車保険金の不正請求への対応
※2024年1月25日業務改善命令発出
・保険契約情報等の不適切な管理
※2025年3月24日業務改善命令発出

〇業務改善計画を策定し、金融庁に提出するとともに、改善に向けた各種取組みを実行中
・2024年2月29日(保険料調整行為)
・2024年3月15日(自動車保険金の不正請求での対応)
・2025年5月30日(保険契約情報等の不適切な管理)
■問題の真因
企業文化
・現場のモラルとリスクオーナーシップの不足
・自己保身・上意下達、縦割り・他責思考
・ネガティブ情報が報告されない等
経営管理態勢
・経営陣のリスク認識の甘さと内部統制の不備
・保険金支払管理態勢
・コンプライアンス・リスク管理部門の機能不全等
損害保険業界の構造的問題
・兼業代理店における利益相反
・過度な便宜供与と代理店出向
・政策株式保有による競争環境の歪み等
【“新しい損保ジャパン”の実現に向けて】
“新しい損保ジャパン”の実現に向け、SJ-Rの最優先事項である業務改善計画の各種取組みを推進これまでに開始した取組みを継続し、今後は浸透させるための重要なフェーズへ

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