東京海上日動、東京海上日動あんしん生命、元代理店店主による保険料の詐取と一時的な流用が判明
東京海上日動と東京海上日動あんしん生命(以下「あんしん生命」)の元委託代理店の店主が保険料を詐取および一時的に流用(※1)していた事実が判明した。
両社では「お客様および関係者の皆様に迷惑、心配をおかけしていることを心よりお詫び申し上げます」と述べ、募集人の管理・指導について一層の徹底を図り、このような事案の再発防止に努めていく。
※1 保険料の一時的な流用:
契約の保険料として募集人が預かった金額を一時的に他の目的で流用し、その後、同額を募集人が補填していたケースとなる。
1.事案の概要
(1)行為者(元店主)氏名:石本誠(いしもとまこと)(68歳)
(2)代理店:2002年7月1日~2025年2月28日ムーヴ(所在地:愛知県名古屋市守山区)(なお、当該代理店については既に代理店委託を解約している。)
(3)行為類型:
本件は、お客様に対して、東京海上日動およびあんしん生命名義の銀行口座を振込先として案内すべきところ、行為者は自身の個人名義の銀行口座を振込先とする請求書を作成し、保険料を振り込むよう依頼していたものである。行為者は、その保険料を詐取、または東京海上日動およびあんしん生命に送金するまでの間、一時的に流用していた。
(4)確認された事実:東京海上日動/あんしん生命
保険料詐取の金額:約98万円/―
保険料の一時的な流用の金額:約8,704万円/約324万円
不正が行われた期間:2015年4月15日~2025年1月23日/2015年4月30日~2015年8月31日
不正認定日:2025年1月27日/2025年3月3日
2.発覚経緯および調査内容
2025年1月22日、東京海上日動の営業課支社に、お客様から「保険料を振り込んだにもかかわらず、未払いとなっている、とのハガキが届いた」と照会があったことから、東京海上日動およびあんしん生命は、行為者に対する調査を開始し、お客様への確認や、契約と入出金の照合等を通じて事案の解明に努めてきた。このような調査を進めた結果、上記(3)(4)のような不正行為が発覚したものである。なお現時点で、お客様の認識と異なる保険契約や架空契約は確認されていない。
3.再発防止策について
本事案を踏まえ、東京海上日動およびあんしん生命のホームページを通じて、東京海上日動およびあんしん生命指定の銀行口座以外への入金は控えるよう、お客様に周知していく。
また、代理店に対しては、募集人が私的に所有する銀行口座へ保険料を振り込ませる等の不適切な行為を行わないよう指導するとともに、保険料が未納である契約数が代理店規模に比して多い場合には、それに基づく指導・点検を強化することで再発防止を図っていく。
なお、東京海上日動では上記に加え、請求書払の請求書送付先が変更された場合に振込先の案内がお客様に適切に行われているかの確認や解除該当契約(※2)となる直前に保険料が払い込まれた契約の点検を実施することで、同様の不正行為を早期に発見するとともに、更なる牽制を図っていくことも検討していく。
東京海上日動とあんしん生命は、本事案を厳粛に受け止め、社員、代理店のコンプライアンスに関する研修や点検を徹底し、皆様からの信頼回復に努めていく。
※2 解除該当契約:
口座振替契約の場合、2ヵ月連続で振替不能等のため保険料の入金がなく、次の1ヵ月の間に保険料の入金がなければ、解除となる契約をいう。クレカ・コンビニ・請求書払契約の場合、払込期日までに保険料の入金がなく、次の1ヵ月の間に保険料の入金がなければ、解除となる契約をいう。