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日新火災、「ビッグモーター社による保険金不正請求等」に関する顧客対応で水増し請求金額を暫定的に設定

日新火災しては、お客さまの被害回復を最優先事項とし、等級訂正の対応を早期に進めていくこととしているが、今般ビッグモーター社による水増し請求金額を暫定的に設定することで、その対応を進めていくこととした。
1.概要
現在、ビッグモーター社においては、外部専門家による不正請求調査が開始されているが、水増し請求金額の確定には修理車両一台ごとの精査が必要となることから、完了までに相当な時間がかかることが想定される。同社としては、8月29日ニュースリリースの通り、早期の等級訂正の手続きを進めていくこととしているが、その一環として、「暫定的な水増し請求金額」に基づき、等級訂正の要望が見込まれるお客さまに対して書面等により案内し、早期の等級訂正を実施していく。
2.対応の詳細
ビッグモーター社の修理において同社の自動車保険の保険金を受け取ったお客さまのうち、以下(1)および(2)の双方に該当する場合は等級訂正を案内する。
(1)案内対象となるお客さま
同社の自動車保険の契約者のうち、以下に該当する場合。
a 自身の車に生じた損害に対して保険金を受け取った人
b 自身で起こした事故の相手の方の車両の損害に対して保険金を受け取った人
(2)案内対象となる条件
暫定的な水増し請求金額を4万円と仮定し、「暫定保険金」と「保険使用による割増保険料」を比較して、後者の金額が大きくなるお客さま(保険を使用しない方が良いと考えられるお客さま)。
「暫定保険金」:支払い時に認定した保険金の額から暫定的な水増し請求金額(4万円)を引いた額「保険使用による割増保険料」:保険使用に伴い等級が下がったことによる、割増保険料3年度分の金額
3.具体的な案内の流れ
上記2.の対象となるお客さまに対して、同社が書面等にて等級訂正に関する案内によって、意向を確認する。意向が確認できたお客さまには等級訂正を実施のうえ、「暫定保険金」よりお客さまが実際に支払った割増保険料が大きい場合、その差額を同社から返戻する。
4.ビッグモーター社の調査によって水増し請求金額が確定した後の対応
今回の対応は、あくまで水増し請求金額の確定までに相当の時間を要することが見込まれる中で、早期にお客さまの被害回復を行うために実施する暫定的な対応となる。水増し請求金額が確定した際には、改めてその確定結果に基づき、以下の通りお客さまに不利益が生じないような対応を行う。
(1)本案内による等級訂正を実施した後、水増し請求金額が4万円を超えることが確定した場合
「判明した実際の水増し請求金額」と「4万円」の差額を追加で返戻する。
(2)本案内による等級訂正を実施した後、水増し請求金額が4万円を超えないことが確定した場合
「判明した実際の水増し請求金額」と「4万円」の差額は同社にて負担する。(再度の等級訂正は行わない)。
(3)上記2.に該当しないお客さま、および上記3.で等級訂正の意向を示されなかったお客さまの内、水増し請求金額が確定した後に、保険を使用しない方が良かったと想定されるお客さま
同社がビッグモーター社による不正修理の実施を把握した時点で、お客さまにはその事実を速やかに連絡する。その後、ビッグモーター社による水増し請求金額が確定した段階で、水増し請求金額がなかった場合の正しい修理費(保険金)や割増保険料等を連絡する。この連絡に基づき、「正しい修理が行われていれば保険金の請求を行わなかった」という考えのお客さまについては、自動車保険の等級訂正の手続きの案内する。

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