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MS&ADホールディングス、グループ横断でデータを共有する「グループデータ連携基盤」を開発

MS&ADホールディングスとグループ各社※1は、社会との共通価値の創造(CSV:Creating Shared Value)に向けて、グループ各社間でシームレスにデータを共有する「グループデータ連携基盤」を3月に開発した。
※1:三井住友海上、あいおいニッセイ同和損保、三井ダイレクト損保、三井住友海上あいおい生命、三井住友海上プライマリー生命、MS&ADインターリスク総研
1.連携基盤構築の背景・目的
同社グループはグループ発足以来、「価値創造ストーリー」を紡ぐ企業活動を通じて、社会との共通価値を創造し、レジリエントでサステナブルな社会を支える企業グループを目指している。
現在、デジタル技術を活用しながらお客さまや社会の課題を解決し顧客体験価値の向上を図るCSV×DX戦略を掲げて、新たなソリューションの創造と事業機会の創出に取り組んでいる。
この戦略のさらなる推進を目指し、各社が保有するデータを安全かつスピーディーに共有する「グループデータ連携基盤」を開発した。
2.連携するデータ・連携手法
グループ各社が保有するさまざまなデータを特定の個人に識別できないよう「仮名加工情報※2」にして、最先端のデータ仮想化技術※3を用いて連携しる。データを仮想化することで、グループ各社のデータ格納場所から連携基盤上にデータをコピーする必要がなく、常に最新のデータをタイムリーに連携することが可能となり、各社が保有するデータを安全かつスピーディーに共有することができる。
※2:法令に定める措置を講じて他の情報と照合しない限り特定の個人を識別することができないように個人情報を加工することをいう。
※3:データそのものでなく、データを参照するための情報を保持し、散在するデータ格納場所から直接データ連携を行う技術を指す。
3.期待される効果
(1)新たなソリューションの創造・既存ソリューションの高度化
グループ各社が保有する損保・生保のデータをグループ横断で利用し、新たなソリューションの創造・既存ソリューションの高度化を目指す。
まずは、グループ各社のデータを統合することで、各社が扱うことのできるデータの種類・数を増やし、統計データの精度向上を図る。将来的には、自然災害への対応(IoTデバイスから取得したデータ、事故データ、天候データ、ハザードマップ等の分析による防災・減災に資する商品・サービスの開発)や、ヘルスケア領域への対応(契約データ、事故データ、ヘルスケアデータの掛け合わせによる商品・サービスの開発)など、さまざまな分野への活用・応用を目指す。
(2)データガバナンスの強化
各社が保有するデータをグループ全体で安全に管理するため、グループガバナンスの態勢を強化するとともに、グループ内のデータ授受を一元的にモニタリングすることで、情報漏えいや不正利用のリスクを低減する。

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