損保ジャパン、社外副業制度のトライアルを開始

損保ジャパンは、「働き方・仕事のやり方改革」の一環として、社外副業制度のトライアルを2021年12月から開始した。
1．背景・目的
損保ジャパンは、2021年度を開始初年度とする3か年の中期経営計画において、「社員の幸せや働きがいをベースとして、保険事業とその先の安心・安全・健康の領域で、お客さまにとって価値ある商品・サービスを創造し、社会に貢献していく」ことをミッションとして掲げた。その実現に向けて、「働き方・仕事のやり方改革」の取組みを通じて、社員一人ひとりが自身の個性・強み・専門性を最大限に発揮し、活躍できる人事制度の設計・運用に取り組んでいる。
2021年9月には、社員の自律的なキャリア形成の支援策として、社内におけるキャリアビジョンの明確化・キャリア実現の機会拡大を目的に、社内副業制度「SOMPOクエスト」、ジョブ・チャレンジ制度「リモートチャレンジコース」を新設した。
今般、社員の更なるキャリアビジョンの意識拡大と成長スピード向上のためには、異なる業種・業界での多様な経験が後押しになると考え、2021年12月から社外副業の積極的な活用と制度設計に向けたトライアルを開始することにした。
2．取組みの概要
社外副業制度を社員が活用することで、損保ジャパンと異なる文化や環境に身を置き、普段と異なる業種や業界における業務を経験することができる。社員はこれらの経験を通じて、専門性の向上やスキルの多様化、社外での人脈形成、強みの発見・認識、課題の発見などの新たな気づきを得ることができ、それが社員一人ひとりの主体的な成長につながるとともに、ひいては損保ジャパンの持続的な成長につながる。
一方で、これらの効果は社外副業の内容や頻度、社員の職場環境によりばらつきがあり、また、社員が身体的・精神的に健康な状態で社外副業を行うことができるかなど、社外副業の導入には懸念材料がある。そこで、社外副業による効果や影響を具体的に把握することを目的としたトライアルを実施し、社外副業の効果的な制度設計・運用に取り組む。
（1）対象者
出向者や休務者などを除く全社員（勤続年数や従業員区分の制限なし）
（2）トライアル期間
2021年12月1日～2022年5月31日
（3）トライアルでの検証ポイント
・社外副業に対する社員のニーズとその理由
・副業先として選定する職種・業種と得られる経験・スキル
・社外副業を行うことでの業務や職場への影響など
（4）業務委託契約を中心とした現行の社外副業とのちがい
これまでも業務委託契約を中心に社外副業を一部認めていたが、本トライアルでは、他社での雇用についても認めることで対象とする雇用形態を拡大する。雇用契約における労働条件の明確化や副業先への説明資料の提供、参加者同士のコミュニケーションの場の提供など、社外副業に挑戦しやすい環境を提供する。
（5）社外副業を実施する社員への支援
社外副業に対する不安の解消や自身のスキル・経験の棚卸し、副業案件探しの支援などを目的として、株式会社Warisの支援のもと、副業に関する情報や留意点などをまとめた「副業の心得」の提供や「キャリアコンサルタントによるカウンセリング」を実施する。
なお、社外副業の拡充に向けた制度面・運用面の設計や支援策の策定にあたっては、社内副業制度「SOMPOクエスト」を通じて、社外副業に関心の高い社員や経験のある社員を募り、その社員たちの想いや経験を結集して具現化することで、今般、トライアルの実現につなげた。
3．今後の展開
損保ジャパンでは今回新設した制度以外にも、「働き方・仕事のやり方改革」を通じて、社員の幸せ・働きがいの向上に取り組み、一人ひとりがモチベーション高く活躍できる、もっと“働きがいを感じる会社”の実現を目指している。
社員の幸せや働きがいをベースにお客さまにとって価値ある商品・サービスを創造し、社会に貢献していくことで、“すべての人々・地域・社会にたくさんの笑顔と活力あふれる確かな明日をお届けします”というビジョンの実現に取り組んでいく。