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損保ジャパン、床上浸水時の保険金自動算定サービスを開始

損保ジャパンは、火災保険の床上浸水による事故の保険金請求において、お客さまがスマートフォンで撮影された被害状況をもとに、受け取れる保険金の概算を算出するサービス「SOMPO水災サポート」を、AI機械学習の活用に優れたシステム開発会社である株式会社イードリーマーと共同で開発し、2020年10月に提供を開始した。
これにより、水災被害を受けたお客さまに対して速やかに保険金の目安を知らせ、保険金を早期に支払うことで、生活再建、復旧に役立てることを目指す。
1. サービス開始の背景・目的
昨今、日本国内では毎年のように大型の台風や集中豪雨による水災が発生している。これまで水災の被害においては、損保ジャパンの調査担当者が被害に遭われた物件所在地を訪問し、浸水高を測定することによって支払う保険金を計算していた。しかしながら、一度に多くのお客さまが被害にあわれる大規模な水災が発生した場合は、訪問まで待たせてしまい、保険金の支払いに時間を要するケースがあった。
今般、「LINEによる保険金請求サービス※」の新たな機能として「SOMPO水災サポート」を開発したことで、お客さまがスマートフォン上でペットボトルとともに撮影した被害箇所の画像データをもとに、浸水高の測定と、概算の保険金の算定を自動で行うことが可能となった。これにより、損保ジャパンの調査担当者が訪問する必要がなくなるため、長期間待たせることなく、迅速に保険金を支払うことが可能となった。
※ 損保ジャパンが2018年10月に開始した、スマートフォン上で保険金の請求ができるサービスである。
https://www.sompo-japan.co.jp/~/media/SJNK/files/news/2018/20181015_2.pdf
2. サービス概要
「SOMPO水災サポート」は、個人用火災総合保険に加入の物件が床上浸水による被害にあわれた場合に利用できる。お客さまは身近なコミュニケーションツールであるLINEからガイダンスに沿って被害箇所と500~600mlサイズのペットボトルを一緒に撮影するだけで、AIがペットボトルを認識し、その高さを基準に浸水高が測定される。お客さまは測定結果と自動算出された概算保険金を確認、損保ジャパンに送信することができるため、速やかな保険金の支払いが実現できる。
3. 今後について
損保ジャパンは、新型コロナウイルス感染症拡大を契機とした新しい生活様式への変化など、お客さまを取り巻く環境変化をふまえ、保険金請求においても「LINEによる保険金請求サービス」をはじめとしたデジタル活用による非対面の接点の拡充等、今後もお客さまのニーズに応える事故対応サービスを提供していく。
本サービスを利用したお客さまからは、「ペットボトルとスマートフォンだけで保険金請求の手続きができるのは便利」などの声があることから、今後、個人用火災総合保険以外の保険商品でも利用できるよう検討を進めていく。また、事故受付後、保険金支払額を自動算出し、即時にお客さまへの入金まで完結するサービスの実現を目指す。

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