損保ジャパン日本興亜とフレッシュハウス、火災保険事故調査にウェアラブル端末を活用
損保ジャパン日本興亜とフレッシュハウスは、火災保険事故の調査および訪問見積業務において、10月からウェアラブル端末(スマートグラス)の活用を開始した。
フレッシュハウスは、損保ジャパン日本興亜から火災保険の対象となる事故に遭った顧客の紹介を受けて修繕工事を行っているが、保険の専門知識が求められる業務であることから、これまではフレッシュハウスの一部の社員が対応していた。フレッシュハウスでは、この業務に従事可能な担当者を増やすことと、サービス品質の均質化を図ることが課題となっていたが、ICT・デジタル技術の活用により課題解決を図り、また損保ジャパン日本興亜の火災保険金支払いの迅速化につなげることを目的に、スマートグラスの導入を決定した。10月から横浜市の2店舗と福岡市の1店舗の計3店舗で先行実施し、段階的に導入店舗を増やし、2017年9月までに全店へ導入する予定。
具体的には、火災保険事故の現地調査の際に、フレッシュハウスの担当者がスマートグラスを装着することで、フレッシュハウス本社の専任オペレーターと、対象物件の映像や音声をリアルタイムで共有。専任オペレーターは、リアルタイムで送信される情報をもとに、スマートグラス上に投影される映像と音声を利用して担当者に指示を出す。送信される映像を利用して、専任オペレーターが、損保ジャパン日本興亜への保険金請求に必要な見積書作成から見積書提出までの業務を行う。
専任オペレーターが遠隔サポートを行うことで、経験に左右されない均質的な火災保険事故の現地調査業務が可能となる。また、見積書の作成を専任オペレーターが行うことで、損保ジャパン日本興亜に提出する見積書作成のスピードと正確性の向上が図られるため、修繕工事および保険金支払完了までの期間短縮の効果が期待できる。同時に、フレッシュハウスの業務フローの見直しにより、大幅な業務効率化が実現する。
SOMPOホールディングスグループは、グループの重要課題としてデジタル戦略を強化している。フレッシュハウスにおいても、顧客に提供するサービスのさらなる充実を目指して、スマートグラスの適用範囲の拡大や新たなICT・デジタル技術の活用に関する検討を進めていく。