東京海上ホールディングス、Philadelphia Insurance Companies社を通じIgnyte Insuranceから米国におけるコレクターカー向けの保険代理店事業を買収
Tag:組織運営東京海上ホールディングス
東京海上ホールディングスは、同社グループである米国Philadelphia Insurance Companies社(以下「PHLY社」)を通じて、米国Ignyte Insuranceより米国におけるコレクターカー向けの保険代理店事業を615百万米ドル(約947億円)*1で買収した。
*1 為替レートは2025年10月末レート1ドル=154.10円で換算。
1.本買収の背景と戦略的意義
同社は、海外保険事業の規模・収益の拡大をグループ全体の成長ドライバーと位置づけ、先進国および新興国の両市場において、内部成長力の強化と戦略的なM&Aの推進により、グローバルな成長機会と分散の効いた事業ポートフォリオの構築を追求している。
先進国においては、数々の買収案件を通じ、スペシャルティ種目を中心としたポートフォリオを構築してきており、大型の買収と並行して、既存の事業の更なる強化と収益性の拡大を図るための買収(ボルトオン買収)の機会も模索し、実施してきた。ここ数年では、2022年1月に米国で有給休暇補償制度に対応した保険を販売する生命保険会社Standard Security Life Insurance Company of New York社、2023年8月に米国で中小企業向けのギャップ医療保険を取り扱う保険総代理店Gulf Guaranty Employee Benefit Services,Inc.社を買収するなど、積極的に成長機会への投資を行ってきた。
今回買収したIgnyte Insuranceの事業は、製造から25年以上が経過した車等のコレクターカー向けの自動車保険に特化した保険代理店事業である。各地で様々なコレクターカーイベントが開催される等、コレクターカーは特に米国において社会的に広く認知されており、今後ベビーブーム世代の退職者の増加とともに、その愛好者も増加することから、米国コレクターカーの自動車保険市場は今後も継続して高い成長性が見込まれている。
Ignyte Insuranceは、米国におけるコレクターカー向けの自動車保険市場において優れたマーケティング手法および収益性の高い優良な顧客基盤を有している。既に同保険の引受を行っているPHLYとのシナジーを発揮する事により同保険市場の成長を取り込んでいく。
2.Ignyte Insuranceの米国におけるコレクターカー向けの保険代理店事業の概要
(1)主な事業内容
コレクターカーの愛好者を主に顧客とした個人向け自動車保険を取り扱う代理店事業
(2)取扱保険料*2
約164百万米ドル(約259億円)
(3)従業員数
約250名
*2 2024年度実績。為替レートは2024年12月末レート1ドル=158.18円で換算。
3.PHLY社の概要
(1)社名
Philadelphia Insurance Companies
(2)本社所在地
米国ペンシルベニア州バラキンウィッド市
(3)主な事業内容
中小規模の非営利団体(NPO)、学校、教会等を中心に、主に特定業種向けパッケージ保険の取り扱い
(4)グロス収入保険料*3約4,693百万米ドル(約7,423億円)
(5)株主
東京海上日動火災保険株式会社が中間持株会社を介して100%保有
(6)従業員数
約1,900名
*3 2024年度実績。為替レートは2024年12月末レート1ドル=158.18円で換算。
関連記事(保険業界ニュース)
関連商品








