日本生命、日本政府が発行するクライメート・トランジション利付国債へ投資
日本生命は、このほど、日本政府(以下「政府」)が発行するクライメート・トランジション利付国債(以下「同債券」)に投資した。当債券は世界初の国によるトランジション・ボンドとなる。
世界規模で異常気象が発生し、大規模な自然災害が増加するなど、気候変動問題は国家を挙げて対応すべき喫緊の社会課題として位置付けられている。また、日本は、四方を海に囲まれていることから、海外から輸入される石油・石炭・天然ガスに大きく依存しており、今後は各種再生可能エネルギーをはじめとした脱炭素に資する電源の多様化等、さらなる温室効果ガス(以下「GHG」)排出量削減の取り組みが重要となる。
こうした状況を踏まえ、政府が推進するGX(グリーン・トランスフォーメーション)投資では、経済全体を脱炭素化へ進めていくうえで、着実なGHG排出量削減の取り組みを行う企業等に対する支援を目的としたトランジション・ファイナンスを重要な手段として位置付けている。2050年カーボンニュートラル実現に向け、政府は当債券の発行などを通じて20兆円規模の先行投資を支援していくことになる。
ネットゼロの実現に向けては、企業努力によるGHG排出量削減に加えて、脱炭素関連の技術革新が必要不可欠であることから、同債券への投資を通じて脱炭素に資する新技術等に資金提供していくことは、同社がサステナビリティ重要課題の一つとして掲げる「豊かな地球を未来につなぐ」につながる。
今後も、日本の地域性を踏まえたトランジション・ファイナンスを推進し、脱炭素社会の実現に貢献していく。
<案件概要>
発行体名:日本政府(財務省)
資金使途:水素を活用した脱炭素技術の研究開発や蓄電池の生産拡大等
特徴:発行体である日本政府が、トランジション・ボンド等に係る国際基準に基づき、資金使途等をまとめた「クライメート・トランジション・ボンド・フレームワーク」を策定し、第三者評価機関からセカンド・パーティー・オピニオンを取得