生保協会、稲垣会長が就任にあたって所信を発表
生保協会稲垣精二協会長は7月15日、就任にあたって所信を発表した。生命保険業界で、会員各社がデジタルツールの活用や各種サービスの手続きを非対面で完結できる取組みを進めており、更なるデータ利活用等を通じて新たなサービスを生み出すなど、多様なニーズに応え続けていくことで、お客さまのWell-beingの実現に貢献できるのではないかと考えているとし、今年度は次の2点を軸に取り組んでいく。
1.顧客本位の業務運営の推進に向けた取組み
コロナ禍ではデジタルツールの活用により、多様な接点を通じたコンサルティング・サービス提供等が可能となるなど、お客さまの利便性が高った。こうした各種接点の中で、生命保険会社が変わらぬ安心をお届けしていくためには、お客さまとの信頼関係を確保し、顧客本位の業務運営をより一層推進していくことが何よりも重要である。
コロナ禍で変化したお客さまとの接点の有り様なども踏まえ、引き続きお客さまとの信頼関係を積み上げていくためには、コンプライアンス・リスク管理態勢の高度化に向けた取組み等を進める必要があるとの認識のもと、生命保険協会として会員各社の取組みの高度化を後押しする更なる方策について検討を進めていく。
2.未来のWell-beingの実現に向けた取組み
(1)デジタル社会の実現に向けた生命保険業界としての役割発揮
(2)持続可能な社会の実現に向けた生命保険業界としての役割発揮
(3)事業の健全な発展に向けた基盤整備
税制面では、生命保険料控除制度の拡充等を引き続き要望していく。会計面では、我が国の生命保険事業の特性を踏まえた国際金融規制や国際会計基準、国内規制のあり方等について検討を進め、積極的に意見を発信していく。
また、かんぽ生命における業務範囲の拡大や加入限度額の引上げ等については、中長期的に消費者利益を向上させるためには公正な競争条件の確保が不可欠であるとの考えのもと、市場への影響等を見極めつつ、必要に応じて意見を表明していく。