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明治安田生命、損保ジャパン、オフィスビルより排出される有機性廃棄物をオンサイトでエネルギー化する実証実験を実施

明治安田生命、損保ジャパン、東京建物、日本プライムリアルティ投資法人(以下「JPR」)、東京電力エナジーパートナー(以下「東電EP」)とサステイナブルエネルギー開発は、循環型社会※1の形成に向け、オフィスビルより排出、焼却処理されている有機性廃棄物を燃料化する実証実験を実施した。なお、本実証実験は新宿センタービル(新宿区西新宿、54階建)にて行なっている。
※1 廃棄物等の発生抑制と適正な循環的利用・処分により、天然資源の消費を抑制し、環境への負荷ができる限り低減される社会
◆実証実験の概要
今回行なう実証実験は、新宿センタービルに入居している損保ジャパン他一部のテナント企業の協力のもと、有機性廃棄物から固形燃料「バイオ石炭」※2を生成するものである。
燃料を生成する過程においては、損保ジャパンが業務連携しているサステイナブルエネルギー開発が開発したISOPシステムを用いて亜臨界水処理※3を行う。
ISOPシステムを設置した場合に期待される生成エネルギー収支(電力だけを考慮)は、亜臨界水処理装置を稼働する際に消費される電力量に対して、およそ2.5倍※4を生成できる見込である。
なお、実施する亜臨界水処理に用いる電気は、東電EPが供給する実質的に再生可能エネルギーとみなされる電気※5を使用し、脱炭素に向けた環境にも配慮した取組みとなる。
※2 「バイオ石炭」とは、有機性廃棄物から生成される固形燃料のうち、石炭火力発電所などにおいて石炭の完全代替燃料として用いられることを前提にしたものをいう。エネルギー密度や残留塩素濃度などの点で既存の石炭火力発電所での利用に問題がないスペックを満たすことが求められる
※3 亜臨界水処理とは、臨界点以下の高温高圧の水が持つ強い加水分解力を活かして、プラスチックを含む有機物を低分子化すると同時に、病原性を持った有機物も滅菌して無害化することが可能な技術
https://sustainable-energy.co.jp/technology/
※4 投入ごみの嵩密度を0.55kg/L、含水率を48%、生成燃料の低位発熱量を26MJ/kg、発電装置の発電効率を30%と想定した場合
※5 東電EPが通常販売する電気(火力、FIT電気、再生可能エネルギー、卸電力取引所、水力等で構成)に非化石証書(再生可能エネルギー指定)を使用する電力メニュー
◆今後の計画
新宿センタービル内で生成された亜臨界水処理物、および亜臨界水処理物から生成したバイオ石炭それぞれが持つ物性について、東電EPおよびサステイナブルエネルギー開発が連携して分析を行ない、燃料の再利用方法を検討する。具体的には、コージェネレーションシステムの設置などオンサイトの活用サイクルの検討を行なう。
東京建物、明治安田生命およびJPRは、その検討結果をもとに、今後、新宿センタービルや他の保有ビルにおいて有機性廃棄物から生成したバイオ石炭(またはメタン発酵原料としてバイオ石炭に変換する前段階の亜臨界水処理物)を、コージェネレーションシステム等の燃料として利用しエネルギーを生成、電気や蒸気に変換したうえでビルに供給するモデルの展開を検討する計画である。
また、東電EPにおいては、本実証実験で生成されたバイオ石炭について、火力発電所における代替燃料としての活用の可能性を検討し、オフサイトでも活用できる循環型経済の移行に向けた検討を進める。

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