第一生命、日本郵船株式会社が発行する本邦初となるトランジションボンドへの投資
第一生命は、日本郵船が発行するトランジションボンド※1に投資を行うことを決定した。
トランジションボンド等の「トランジション・ファイナンス」は、気候変動リスクへの対策を検討している企業が、脱炭素社会の実現に向けて、長期的な戦略に則った温室効果ガス排出削減の取組みを行っている場合にその取組みを支援することを目的とした新たな金融手法である。
日本政府は2050年までのカーボンニュートラル実現に向けた金融面の取組みの一環として、国内でのトランジション・ファイナンス促進を目指しており、5月には金融庁・経済産業省・環境省によって「クライメート・トランジション・ファイナンスに関する基本指針」が策定された。本債券は、基本指針に即して発行される初めてのトランジションボンド※2であり、経済産業省の「令和3年度クライメート・トランジション・ファイナンスモデル事業に係るモデル事例」にも選定されている。
◆案件概要
・発行体
日本郵船株式会社
・発行額
20億円(償還期間5年:100億円、償還期間7年:100億円)
・償還期間
5年/7年
・資金使途
洋上風力発電支援船、アンモニア燃料船、水素燃料電池搭載船、LNG燃料船、LNG燃料供給船、LPG燃料船、運航効率化と最適化
(日本郵船の策定した、エネルギー分野における事業タイムライン(ロードマップ)で予定する投資(新規支出及び既存支出のリファイナンス)等に充当)
※1 トランジションボンドは、企業の温室効果ガス排出削減に向けた長期的な移行(トランジション)戦略に則ったプロジェクトへの投資を資金使途とする債券
※2 本債券は、グローバルなESG金融関連評価機関であるDNVビジネス・アシュアランス・ジャパン株式会社から、基本指針や国際資本市場協会(ICMA)の「クライメート・トランジション・ファイナンス・ハンドブック」との適合性等について第三者意見を取得している