第一生命、成育医療情報の普及啓発で国立成育医療研究センターと包括的連携協定を締結
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第一生命は10月19日、国立研究開発法人国立成育医療研究センターと「成育医療」に関する情報提供について包括的連携協定を締結した。
国立成育医療研究センターは、受精・妊娠にはじまり、胎児期、新生児期、乳児期、学童期、思春期を経て次世代を育成する医療(成育医療)と研究を進めるために、2002年に設立された国立高度専門医療センターで、日本における成育医療の研究、医療機関の最高峰の1つとして知られている。第一生命は、本業の生命保険を通じた「確かな安心」とともに、同社らしい「充実した健康サポート」を、生涯設計デザイナーをはじめとした全国のスタッフによる強固な組織力で幅広く提供してきた。
今回、両者が成育医療情報の普及啓発に関する包括協定を結ぶことで、啓発リーフレットや、営業・業務用携帯パソコン等による映像コンテンツ、セミナーの開催等を通じて、成育医療に関する高度な研究・医療の情報を全国でより広く届けられるようになる。
今後、共同で「子どもの不慮の事故防止」「ディスレクシアへの理解促進」「安心して出産を迎えるためのサポート」をはじめとした成育医療に関する基礎知識や予防・治療について幅広く情報提供し、健全な次世代の育成をサポートしていく。
▽今後の活動テーマ例
〇子どもの不慮の事故防止
日本は新生児・乳児の死亡率が世界で最も低い一方、子どもの不慮の事故による死亡率は未だに死因の上位を占めており、先進諸国ではあまり見られない特徴である。傷害で病院を受診した子どもの事故の原因調査や効果的な再発予防策の検討に基づいた情報提供に取り組む。
〇ディスレクシアへの理解促進
ディスレクシアとは、文字の読み書きに限定した困難を持つ症状。知的能力に問題がないにもかかわらず、周囲から勉強不足と誤解されることがあるが、学習期の初期に対応することで症状を大幅に改善することができる。ディスレクシアに関する最新の知見の紹介等を行い、社会の理解を深めることに取り組む。
〇安心して出産を迎えるためのサポート
日本では、医薬品の妊婦・胎児への影響に関して、必ずしも十分な情報があるとはいえない。妊娠に気づかずに服薬してしまった場合や、治療のために服薬している人が妊娠を希望する場合等の相談支援事例や収集した情報に基づいた情報発信に取り組む。
また、慢性疾患を持つ人には、元気な子どもを生むことができるか不安な人や、赤ちゃんへの影響を心配して妊娠後の治療の継続を躊躇する人が多い。国立成育医療研究センターでは安心して妊娠、出産と病気の治療を両立するための総合診療を行っている。小児期に病気を患った人の妊娠・出産に関する相談、なかなか妊娠しにくい人からの相談外来や検診にも力を入れている。これらの診療実績に基づいた最新の健康・医療情報の提供に取り組む。