新日本保険新聞社・シンニチ保険WEB

第一生命、【インパクト投融資】株式会社ARCHへ投資

第一生命は、不妊治療に特化した医療機関向けシステムの開発と、クリニックの開業・運営支援を提供する国内ベンチャー企業である株式会社ARCH(以下「ARCH」)に対し、ESG投融資の一環であるインパクト投融資※1として1.5億円の投資を実施した。
【ARCHの概要】
■ARCHは不妊治療に特化した「医療機関向け支援事業」を展開しているベンチャー企業で、不妊治療クリニックに対し、電子カルテを始めとした医療機関向けシステムの開発や、医療機関のバックオフィス業務を代行・支援するサービスを提供している。
■不妊治療は、丁寧なコンサルティングや多くの検査を必要とするなどの治療特性もあり、通院時の待ち時間が長時間にわたるなど受診に伴う環境面の制約も多く、働く女性のキャリア計画の妨げとなってしまうことが課題の1つとして認識されている。また、子どもを望む家族の選択肢として不妊治療の施術件数が年々増加する中、2022年4月からは新たに公的医療保険の適用対象となったことで、医療現場では更なる需要の増加に対応することが求められている。
■ARCHはデジタル技術を活用したソリューションを自社開発するだけでなく、開業から運営に至るまでクリニックの経営に関するノウハウを蓄積・提供するビジネスモデルを構築している。ARCHによるデジタル技術を活用したソリューションにより、クリニックで治療を受ける方々の体験価値の向上、より通いやすい環境の実現が期待される。また、経営全般への支援を通じて医師にとって開業しやすく、また開業後も医療行為により集中できる環境を提供することで不妊治療を提供する医療のすそ野を広げ、生殖医療専門医の増加や、臨床の蓄積を通じた生殖医療分野の更なる発展につながることを目指している。
※1 インパクト投融資とは、運用収益の獲得と社会的インパクト(社会の構造変化等)の創出の両立を意図して投資判断を行う投資手法。
■2022年5月にはARCHが支援する医療機関の第1号であるTORCHCLINICが開院し、治療開始前の問診票や同意書、治療後の決済をアプリ上に集約することで、患者の院内滞在時間の短縮化を実現し、着実に施術数・妊娠実績を積み上げている。
【主な社会的インパクト】
■不妊治療とキャリア両立の実現によるQOL向上に貢献
デジタルを活用して通いやすい医療機関を実現することで、治療がキャリア計画の妨げとならない社会を実現する
■生殖医療の更なる発展に貢献
臨床・研究に集中できる職場環境を医師に提供することで、生殖医療専門医を目指す医師の増加に寄与する同社は本投資を通じて、高い投資収益を期待するとともに、不妊治療へのアクセスを向上させ、治療によってキャリアを諦める患者が少しでも減る社会の実現を目指すARCHの取組みを資金面からサポートし、その進捗状況を継続的にモニタリングしていく。今後も引き続き、運用手法の高度化・多様化によって資産運用収益の向上を図るとともに、責任ある機関投資家として持続可能な社会の形成に寄与すべく、ESG投融資に積極的に取り組
んでいく。

関連記事(保険業界ニュース)

生保

第一生命ホールディングス、第一生命から銀行への出向者による情報の漏えいについて公表

生保

第一生命、団体保障事業における「情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)」を認証取得

生保

第一生命、確定給付企業年金制度の運営におけるアセットオーナー・プリンシプルの受入れを表明

生保

第一生命、学研グループが運営するサービス付き高齢者向け住宅を保有する私募ファンドの第5号案件実行

生保

第一生命、学研グループが運営するサービス付き高齢者向け住宅を保有する私募ファンド(「ココファンド」)の第5号案件実行

生保

第一生命、国内生命保険業界初のバーチャルPPAを活用した自社専用の太陽光発電所からの再エネ環境価値調達を開始

生保

第一生命、ブーストキャピタル株式会社が運用するブーストキャピタル1号投資事業有限責任組合に投資

生保

第一生命、JR「関内」駅前「横浜市旧市庁舎街区活用事業」「BASEGATE横浜関内」に街区名称決定

生保

第一生命、「カスタマーハラスメントへの対応方針」を公表

生保

第一生命、アジア開発銀行が発行する初の「バイオダイバーシティ・ネイチャー・ボンド」に投資