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明治安田生命、元営業職員による金銭の不正な取得に関する調査終了

明治安田生命は、2022年6月27日に、元営業職員による金銭の不正取得を含む不適切な事案について、事実の確認状況、被害金額の弁済ならびに和解金の支払い等の顧客対応が完了したことを報告しているが、このほど、同社における一連の調査が終了したことから、調査結果を報告した。
なお、当該事案の調査にあたっては、元営業職員本人の体調および警察の捜査への影響等を考慮し、一時的に調査を中断・見合わせるなど、これまで慎重に対応してきた。
1.前回の公表内容
新宿支社に在籍していた元営業職員が、契約にかかる無断手続きや預かった保険料の着服等により、顧客の金銭を不正に取得していたことが判明し、被害状況および同社の対応を2022年6月27日に公表した。公表した内容は以下のとおりである。
・元営業職員の自認および客観的情報に基づき事実認定した事案の概要・被害状況(3世帯4名、約2,000万円)
・被害があった3世帯4名の顧客に対し、同社が事実認定した被害金額の弁済を行ったこと
・上記の事案以外に、同じ元営業職員による金銭の不正取得の懸念があった事象について、元営業職員の体調不良等により事実認定が困難となったため、被害にあった顧客への対応を優先し、同社が知りえた情報等に基づき、計3世帯6名の顧客に対して和解金として支払いを行うことを同社から提案し、双方合意のもとで手続きを行っていること
2.調査結果
同社は、当時判明した被害について2022年6月13日に元営業職員を刑事告発し、以降、警察の捜査へ全面的に協力する一方、和解金の支払いを行った3世帯6名の顧客にかかる事象に対して、元営業職員の体調等を考慮しつつ、捜査に支障を与えないよう被害の調査を進めてきた。
このほど、元営業職員の自認や客観的情報等に基づき、これらの事象について事実認定を行い、一連の事実関係にかかる調査を終了した。
これまでに公表した内容を含め、本事案の概要は以下のとおりである。
・発覚日 2021年10月18日
・行為期間 1994年2月以降、複数回
・被害状況 5世帯10名、約13,000万円※
※2022年6月に公表した3世帯4名、約2,000万円の事案を含む
・元営業職員属性 新宿支社、80歳(退社時76歳)・女性(2020年10月末退社済<定年退職後の委嘱期間満了>)
・主な不正の方法 無断の契約者貸付手続き、前納保険料の着服等
同社では、本事案の発覚以前より、営業職員による金銭の不正取得を含め、不適正行為の未然防止・再発防止に向けた態勢の整備に取り組んできた。
加えて、2023年2月に生命保険協会が公表した「営業職員チャネルのコンプライアンス・リスク管理態勢の更なる高度化にかかる着眼点」において示されたプリンシプルや各社の参考となる取組例等をふまえ、同社の取組状況を確認するとともに、より実効性のある対策に継続して取り組んでおり、その取組状況等について定期的に公表している。
引き続き、役職員へのコンプライアンス教育の徹底を図るとともに、コンプライアンス態勢のさらなる高度化に不断に取り組んでいく。

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