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東京海上日動あんしん生命、元社員による金銭詐取

東京海上日動あんしん生命の元社員が金銭を詐取していた事実が判明した。
同社にて、詐取の全容解明に向け調査を進めているが、お客様が類似の被害に遭われないよう広く注意喚起を行う観点から、以下の通り公表した。
1.行為者(元社員)
・氏名
加屋野 一建(48歳)
・元社員属性
ライフパートナー(生命保険契約の募集、保全に従事している営業職員)
・金銭詐取が行われた期間
2017年5月22日~2022年7月15日
・同社在籍期間
2010年8月1日~2022年11月22日(懲戒解雇)
2.事案の概要
現時点で、行為者が個人7名および法人13社のお客様の生命保険契約41件において金銭詐取を行い、不正に取得した合計額は約3.8億円に上ることが判明している。
(1)主な手口
①行為者がお客様に対して、虚偽の説明を行い、お客様とは関係のない行為者の知人等の第三者に生命保険契約の名義変更を行ったうえで、解約や契約者貸付を行うことにより解約返戻金等を詐取した。
②行為者がお客様に対して、実際には同社にて引き受けしなかった生命保険契約を同社にて引き受けしたと虚偽の説明を行い、お客様が支払った生命保険料相当額を詐取した。
③行為者がお客様に生命保険料の振込先として同社の口座ではなく行為者個人の口座を伝え、同口座に振り込まれた生命保険料相当額を詐取した。
(2)発覚の経緯
本年10月19日に行為者が金銭詐取について警察に自供したことにより発覚したものである。同社は発覚後直ちに調査を開始し、事案の解明に努めている。
そのほか、金銭詐取事案ではないものの、契約締結の見返りに金銭を契約者に提供するといった特別利益の提供を約束または実施した契約や、自身の成績のために第三者の保険料を自ら負担していた契約等があることを行為者が自認している。
3.これまでの調査および対応
同社では、本事案発覚後、取締役社長を本部長とする対策本部を立ち上げ、さらに警察への相談および告訴、ならびに、監督官庁への届出を行っている。
また、行為者が取り扱った全ての生命保険契約のお客様を対象に個別に確認を行い、現時点で被害が判明しているお客様については、被害額の弁済等の対応を進め、一部は対応を完了している。
本事案において、お客様に対して虚偽の説明を行い、生命保険契約の名義変更をすることで解約返戻金等を詐取している手口があることを踏まえ、本年12月1日以降、名義変更手続き時に変更前の契約者に対しても手続き完了の通知を送付することで類似の不正行為の防止を図っている。
4.今後の対応
同社は、引き続き警察の捜査に全面的に協力し、全容解明に向け調査を行う。また、同社の全てのお客様に対して契約内容の確認および注意喚起の案内を送る。
さらに、社外弁護士等も加えた調査委員会を設置するとともに、真因分析および再発防止策の策定を行い、その内容については改めて公表する。
5.問い合わせ窓口
同社契約等に関して、心当たり、不審な点や心配な点等があれば、以下の問い合わせ窓口まで連絡をお願いしている。
<問い合わせ窓口>
東京海上日動あんしん生命保険株式会社
フリーダイヤル 0120-120-811
受付時間 午前9時から午後5時 土※1・日・祝日・年末年始※2を除く。
※1 ただし、2022年12月24日(土)は開設
※2 2022年12月31日(土)~2023年1月3日(火)

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