第一生命、営業員による金銭の不正取得が判明
第一生命の営業員が顧客から金銭を不正に取得していた疑いのある事案が判明した。
同社は、警察の捜査に全面的に協力し、捜査に支障を来さぬよう慎重に対応してきた。被害の実態把握に向け引き続き調査中ではあるが、全容把握に繋げるとともに、類似の被害等を防止する観点等から、以下の通り公表する。
1.事案の概要
同社埼玉東部支社に在籍していた営業員(40代・女性)が、在職中に、金銭の不正取得を目的として、高齢である顧客に対して保険契約の解約又は減額を誘導し、当該解約又は減額に係る金額が振込まれた金融機関口座から金銭を引き出し、自己の用途に費消していた疑いが顧客の親族からの申出により判明した。
・不正認定日:2021年10月15日
・不正行為期間:2018年から2021年8月(注)
・被害状況:1名、約3,800万円(注)
・元社員属性:埼玉東部支社・営業職・40代・女性(懲戒解雇)
・不正の方法:高齢である顧客の金融機関口座のキャッシュカードで、金銭を引き出していたもの。カード利用に関する顧客の同意有無や引出しの時期及び金額も含めて、警察で捜査中。
・被害者対応:引き続き全容把握、事実確認を進めた上で、被害者の方に対しては真摯な対応を行っていく。
2.本事案を受けた同社の対応
同社は、本事案について認識してから警察の捜査に全面的に協力しつつ、社内調査を進めている。
引き続き、本事案の全容解明に向け警察の捜査に全面的に協力していく。
また、従前より続く金銭不正事案に対して再発防止策を策定の上、徹底を図っている状況であるものの、今般の事案が発覚したことを重く受け止め、再発防止策を強化し、これまで以上に厳格に法令等遵守意識を徹底すると共に、ホームページ等を通じ顧客に対しては広く知らせすることで類似の被害等の防止を図っていく。
具体的には今回の事案が高齢の顧客に対する行為であることを踏まえ、高齢の顧客への対応について抜本的かつ実効的な対策を推進していくために、社長が主導する全社横断的な「経営品質刷新プロジェクト」の傘下へ新たに「高齢者WG」を設置した。今後はこの高齢者WGを含め、以下をはじめとした諸施策を進めていく。
【現時点で検討している追加対応策】
(1)伏在調査の強化
(2)高齢顧客に対するサービス強化
(3)全社一斉研修