あいおいニッセイ同和損保、自動車事故の原因調査に「画像解析フォレンジック」を本格導入
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あいおいニッセイ同和損保は、自動車事故の調査を委託している、あいおいニッセイ同和損害調査株式会社(社長:山名 学)に、業界初※1となる「画像解析フォレンジック」を2020年4月より本格導入することとした。
※1 2020年3月同社調べ
1.背景
昨今、自動車事故の原因調査において、ドライブレコーダー動画等のデジタルデータを重要な証拠として取り扱うケースが増加している。しかし、事故の衝撃等によって動画データが破損した、あるいは、記録されている動画または画像が不鮮明なため事故状況を確認することができない等の理由により、事故原因の調査に活用できない事例も確認されている。
このような状況を受け、同社では2019年4月より「画像解析フォレンジック」のテスト導入を開始していたが、お客さまニーズの高まりを受け、2020年4月より本格導入することにした。
※2 2020年1月より、後付けの専用ドライブレコーダー型テレマティクス端末で取得した走行データに基づき、安全運転の度合いを保険料に反映する、国内初の新たな自動車保険「タフ・見守るクルマの保険プラス」を発売
2.「画像解析フォレンジック」の概要
フォレンジックとは、法的証拠を見つけるための鑑識調査や情報解析に伴う技術や手順のことであり、「画像解析フォレンジック」では、識別困難な状態から証拠となる動画/画像データの抽出が可能。
同社では、法執行機関や警察機関等の調査で多くの画像解析調査の実績を残してきた、リーガルテック株式会社※3の画像解析ツールを活用することで、動画/画像の復元や鮮明化を実施している。
【動画の復元】削除された動画ファイルや破損した動画ファイルの復元、初期化された動画ファイルの復元、独自システムの動画ファイルの復元など、多くのケースで動画の復元が可能
【画像鮮明化】超解像補正(高解像度化)、ブレ補正やフォーカス補正、角度補正などが可能
※3 リーガルテック株式会社:https://www.fss.jp/
3.今般の本格導入について
同社において、2019年4月のテスト導入から2020年2月までの間に、動画復元や画像の鮮明化の調査依頼件数は約5倍まで増加している。
4月の本格導入に合わせて、同社では解析専任者を新たに配置し、より多くのお客さまに対応できるよう社内体制を整えた。また、拡大が想定される調査ニーズへ迅速に対応するため、解析に使用する機械の台数を2倍に増やすなど、対応体制も強化している。
4.今後の展開
今後、同社契約者の事故調査において「画像解析フォレンジック」を活用することで、更なる事故対応サービスの充実を図っていく。また、MS&ADホールディングス傘下の事業会社間での共同利用や相互補完を検討するなど、グループ全体で、事故原因調査の品質とお客さま満足の向上に努めていく。