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第一生命、医療ビッグデータ解析結果を保険加入時に活用

 第一生命は10月7日、医療ビッグデータ解析の結果、これまで持病などにより加入できなかった顧客にも加入可能な事例を確認、当該事例を10月から加入時の医務査定に反映し加入可能範囲の拡大を行うと発表した。また、同社の医務査定は今後も順次変化していくため、顧客に最新の医務査定で判定した加入の目安を即時で知らせることのできる業界初のシミュレーションを、生涯設計デザイナー(営業職員)と代理店の専用端末に配備し、10月14日から顧客への案内を開始する。
 第一生命の保有する約1000万人の医療データに、同社が保有していない医療データ(同社で加入できない健康状態の情報など)を社外の医療データで補完して融合させた上で、医学的知見、公共統計などを組み合わせ、高度にインテグレーション(統合的に活用)する仕組みを整えた。このデータを解析した結果、これまで「加入が難しい」もしくは「(保険料割り増しなどの)条件付きで加入」と判断していた持病や過去の病気、血圧、血液検査結果等の健康診断検査結果において、加入が可能である事例を確認した。
 例えば、持病を持っていても、通院や適切な投薬など継続的な治療を行っている人や、定期的に健康診断を受診している人については、これまで加入が難しかった人でも今後は加入できる可能性がある。10月から、当該事例を顧客の加入可否判断基準にあたる医務査定へ順次反映する。
 また、同社では、今後も医療ビッグデータ解析を継続して取り組み、健康診断などの検査数値が正常とされる範囲を超えている場合や持病を持つ人についても、加入可能範囲の拡大を引き続き推進するが、この範囲拡大をタイムリーに反映した最新の医務査定基準で「申込前に現在の健康状態で加入できる商品の目安を知りたい」という顧客に、同社商品の加入目安を案内できるよう「ご加入目安ナビ(ご加入シミュレーション)」システムを開発し、同社の生涯設計デザイナーと、同社商品を取り扱う代理店の専用端末に配備する。
 このシステムでは、顧客の健康診断等の検査結果数値や持病(複数可能)など、健康に不安のある項目を入力すると、顧客の健康状態に応じた保険の加入目安を、その場で即時に判定する。健康診断結果や複数病名を組み合わせて即時に判定し、顧客に情報提供する仕組みは業界初となる。「血圧が高くても保険に加入できるのであろうか」「健康診断の結果が悪かったが保険に加入できるのであろうか」など健康に不安を持ち、同社商品の加入目安を確認したい顧客は、生涯設計デザイナーや代理店に問い合わせてもらうようにする。なお、実際の申し込みにあたっては、申し込みの商品種類や金額などに応じて顧客から告知や診査をしてもらい、加入可否や条件を提示する。
 今後も引き続き、社外のデータや解析ノウハウ等を取り入れながら、ビックデータ解析の高度化を図り、新たな商品、加入時の診査・告知手続き、医務査定へ順次反映していくとともに、顧客の生命保険加入にあたってより良い環境・体制を築いていきたいとしている。

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