AIG、AIG富士生命の全株式譲渡でFWDグループと合意
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アメリカン・インターナショナル・グループ・インク(AIG)は11月15日、パシフィック・センチュリー・グループの保険事業部門であるFWDグループと、日本での生命保険事業を担うAIG富士生命の全株式の譲渡について合意したと発表した。この取引の完了には関係当局の認可等が前提となる。
FWDは、2013年の設立以降、香港およびマカオに強固な基盤を持ち、シンガポール、タイ、インドネシア、フィリピン、ベトナムといったアジア全域で事業を行う保険会社で、生命保険、医療保険、損害保険、従業員給付を同地域で幅広く提供している。世界第2位の生命保険市場である日本に参入することで、FWDのアジア地域での拠点をさらに拡大し、アジアでトップクラスの保険会社になるというビジョンの実現を目指す。
AIGは、富士火災、AIU、アメリカンホームを通じて、引き続き日本の損保市場に経営資源を集中していく。これらの会社を通して、企業向けの保険商品やサービスだけでなく、医療・傷害保険、自動車保険、火災保険、旅行保険などの個人向けの補償を提供。AIGは、1946年から日本で保険事業を行っており、AIGのグローバルでの損保事業の国別の正味収入保険料をみると、日本市場は企業向けで世界第3位、個人向けで世界最大の規模となっている。
今回の取引の完了後、FWDは、現在AIG富士生命が日本のAIGグループ各社と締結している生命保険の販売についての契約をそのまま引き継ぐことになる。すでにAIG富士生命で加入している保険契約の内容に影響を与えることはないとしている。
なお、AIG富士生命は、1996年に富士火災の子会社として設立された。