新日本保険新聞社・シンニチ保険WEB

SBI生命、引受査定業務の品質・生産性向上に向け生成AIを活用した実証実験を開始

SBI生命は、生命保険の中核業務である引受査定業務の品質向上および生産性向上(オペレーション改善)を目指し、生成AI(ClaudeSonnet4.6)を活用した引受査定支援システム(以下「AIアンダーライター」)のPoC(概念実証)を開始した。
同社では、査定者の専門的な判断を効果的に支援し、より安定的で効率的な業務運営につなげる手段としてAI技術を活用していく。本PoCの検証を経て、将来的には査定業務の完全自動化を見据えたオペレーション改革を推進していく。
■オペレーション改善のポイント
・「人が判断し、AIが支援する」高効率な査定フローの実現
申込情報や告知内容と査定基準の照合結果をAIが自動整理して提示。査定者の情報収集・確認作業の負荷を削減し、高付加価値な総合判断業務へ集中できる環境を整え、確認漏れや判断のばらつきを防止する。
・現場に即した使いやすさを追求する完全内製開発
業務部門と情報システム部門が連携し、企画から構築・検証までを社内で完結。業務を熟知した社員自らが開発し、現場のフィードバックを迅速に反映することで、使いやすく実効性の高いシステムを短期間で実現する。
■オペレーション改革を支える推進体制の強化
本取組みをはじめとする現場主導のオペレーション改革を全社的に推進するため、同社は2026年10月1日付で「インテリジェント・オペレーション戦略部」を新設した。
1.背景と狙い:なぜ引受査定業務にAIを取り入れるのか
生命保険の引受査定は、申込情報、告知内容、査定基準、過去事例など多岐にわたる情報を確認しながら査定者が総合的に判断を行う、専門性の高い業務である。しかし、確認観点の整理やマニュアル参照、査定コメント作成には一定の時間と負荷を要する。
同社は、生成AIを活用することで査定者の判断そのものを置き換えるのではなく、確認すべき情報や観点を整理する「査定支援」を実現する。これにより情報収集・照合作業の負荷を軽減し、査定品質の向上・安定化と業務運営の効率化につなげる。
2.本PoCの概要と検証内容
・検証内容:AIアンダーライターの出力内容の実務利用水準、表示内容の利便性、本格導入に向けた運用課題を確認する。
・利用環境:同社の社内ネットワーク限定環境で実施し、対象ユーザーや業務範囲を絞り、安全性と有用性を慎重に検証する。
3.完全内製開発による効果
引受査定業務は実務に根ざした知識が重要となるため、既製品の導入のみでは現場の課題解決が容易ではない。業務部門とシステム部門の連携による完全内製開発を行うことで、以下の効果を発揮する。
・査定者が使いやすい画面・機能を短期間で試作・検証
・利用者フィードバックの迅速な反映と継続的な改善
・社内へのAI活用ノウハウ蓄積とAI活用人材の育成
4.今後の展望
同社は、本PoCの結果をふまえ、AIアンダーライターの実用化に向けた検討を進めるとともに、生成AIを活用したオペレーション改革を推進していく。
また、新設した「インテリジェント・オペレーション戦略部」を中心に、業務品質の向上と生産性向上の両立を目指し、AI活用の対象領域を順次拡大していく方針である。
今後も、AIネイティブな保険会社への進化を見据え、お客さま体験のさらなる向上と企業競争力の強化を両立していく。

関連記事(保険業界ニュース)

生保

SBI生命、10周年記念プレミアムキャンペーン第2弾を実施

損保

東京海上日動、生成AIによる加工画像や画像の使い回し等を検知する機能を導入

生保

SBI生命、メキシコ合衆国発行のSDG国債に投資実施

損保

損保ジャパン、生成AIを活用した代理店業務品質評価システムの機能拡張

生保

SBI生命、ディスクロージャー資料を完全デジタル化

生保

SBI生命、西アフリカ開発銀行が発行する「サステナビリティボンド」に投資

損保

三井住友海上、あいおいニッセイ同和損保、生成AI画像による保険金不正請求への対策を強化

生保

三井住友海上あいおい生命、生成AIを活用した新チャットボットサービスを提供開始

生保

SBI生命、コーポレートサイトをリニューアル

生保

エヌエヌ生命、生成AI活用調査を実施

関連商品