日本生命、議決権行使における業務支援AIエージェントを活用
日本生命は、議決権行使におけるAI活用の一環として、AlpacaTech株式会社(以下「AlpacaTech」)と、議決権行使業務を支援するAIエージェントシステム「VotePilot」を共同開発した。AIを同社の議決権行使業務に本格的に活用することは初の取り組みであり、AlpacaTechとしても、国内機関投資家の議決権行使業務に係るAI活用の支援は初の取り組みである。
同社は、全ての保有株式について、議決権行使助言会社を利用することなく、自らの判断で適切に議決権を行使している。具体的には、「議決権行使精査要領に基づく定量・客観的なスクリーニング」を行い、基準に抵触した議案(以下「精査対象議案」)に対して画一的に賛否判断を行うことなく、一社一社対話を行うことで状況の把握に努め、議決権行使に係る「重要な論点」がある企業に対しては、対話を通じて認識の共有を図り、「重要な論点」の解消に向けた取り組みが期待できるかを確認している。
同社の2025年(2025年7月~2026年6月)の上場企業の議決権行使は、約13,000議案が対象となっている。特に精査対象議案の抽出については、株主総会の招集通知や関連書類を複数人で1社ごとに確認し、判断根拠となる情報を特定することで行っており、実効的かつ効率的な業務運営の実現が課題となっている。
今般の取り組みは、自らの判断で適切に議決権を行使するという同社のスタンスを変えることなく、精査対象議案を効率的に抽出することを目的としている。VotePilotを活用することで、精査対象議案の抽出に要する時間を大幅に短縮できるほか、判断根拠となる原本の情報を迅速に特定し、確認することが可能になる。短縮した時間を活用することによって、これまで以上に、対象議案のきめ細かな精査および対話を行い、賛否判断を実施していく。
また、これまで以上に対象議案のきめ細かな精査および対話を実施することで、投資先企業への深い理解、ひいては、スチュワードシップ活動の実質化につながり、投資先企業にとっても、株主とのより深い対話を可能とし、インベストメント・チェーン全体の好循環に資すると考えている。
今後も責任ある機関投資家としての役割を果たすべく、スチュワードシップ活動の高度化を通じ、投資先企業の持続的な成長を支援し、企業価値向上に貢献するとともに、日本の資本市場や社会全体の健全な発展に貢献していきたいと考えている。
■VotePilotの仕組み
VotePilotは、各議案について、議決権行使精査要領の基準への抵触有無を、担当者が正確かつ効率的に判断することを支援するシステムである。AIエージェントが同社の議決権行使精査要領を参照し、各議案について、精査が必要かどうかの一次判断を支援する。
■具体プロセス
1.AIエージェントが株主総会の招集通知等の開示書類を取り込み、各議案の内容や関連ページ、判断に必要な根拠情報を整理することで、精査が必要な議案を把握し、その結果を出力
2.精査が必要な理由についても文章で詳細に示されるほか、招集通知や関連書類の原本の判断根拠となる箇所を指定・表示し、担当者が判断根拠となる原本の該当箇所を検索する手間を省きつつも、担当者が判断することが可能
3.AIエージェントの仕組みとしては、議決権行使精査要領の基準を個別の判定プロセスに分解し、フローチャートに変換したうえで、AIエージェントがフローチャートに沿って判定処理を順次実行するスタイルで実装
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