かんぽ生命、KKR及びGlobal Atlantic運用の再保険ビークルへ20億米ドルを投資
2025年7月30日(東京・ニューヨーク)、株式会社かんぽ生命保険(以下、「かんぽ生命」)、KKR&Co.Inc.(以下、子会社と合わせて「KKR」)、及び年金保険と資産運用ソリューションを提供する大手企業であり、KKRの100%子会社であるグローバル・アトランティック(以下、「Global Atlantic」)との間で、Global Atlanticが新たに運用する再保険ビークル(以下、「本ビークル」)へのかんぽ生命による20億米ドル(約3,000億円)の投資(以下、「本投資」)について正式に決定し、契約書の締結を行った。
かんぽ生命は本ビークルに50%を超える出資持分を保有※することを想定しており、本ビークルは、Global Atlanticの保険事業及び再保険事業のほか、戦略的投資事業も投資対象と想定している。なお、本ビークルの運用開始時期については、今後、必要な認可等を取得した上で、2026年前半までに運用を開始することを想定している。
本投資は、かんぽ生命によるGlobal Atlanticをスポンサーとする投資ビークルへの追加の投資であり、2023年6月に発表されたかんぽ生命、KKR及びGlobal Atlanticとの間の戦略的提携契約に基づく協業の一環として行うものである。KKR及びGlobal Atlanticがグローバル保険市場のニーズに応えるために提供してきた、優れた投資能力や保険領域の専門的知見を活用することにより、かんぽ生命のグローバル成長戦略の促進並びに収益源の多様化を大きく推進することができると考える。
加えて、この戦略的提携は、KKR及びGlobal Atlanticのグローバル保険戦略の推進の一環で、KKRが20年にわたり拠点を置いてきた重要市場である日本へのKKRとGlobal Atlanticの深いコミットメントをより強固にするものであるとともに、グローバルの保険会社顧客に対して、それぞれのニーズに合致した資産運用並びに再保険ソリューションの提供能力をより一層向上させるものである。また、かんぽ生命による本投資は、Global Atlanticの米国及びグローバル市場での継続的な拡大を支援するとともに、急速に増大する世界中の高齢者人口の退職保障ニーズへの対応に寄与するものである。
本投資はキャピタルコール方式により、複数回に分けて段階的に投資を行う予定であり、かんぽ生命は、本投資が同社の2026年3月期の連結業績に与える影響は現時点において軽微であると見込んでいるが、今後、本投資における取組の具体的な進捗に応じて業績に影響を与えることが判明した場合には、速やかに公表する。
※かんぽ生命が保有する本ビークルの議決権は今後、必要な認可等を取得した上で、10%とすることを予定している。
■かんぽ生命谷垣社長
「本投資は、2023年6月の戦略的提携契約締結以降、KKR及びGlobal Atlanticとの新たな協業領域の拡大を目指して取り組んできた案件だ。提携から約2年が経過し、相互理解が深まり、米国市場におけるKKR及びGlobal Atlanticのプレゼンスの高さを実感する中で、Global Atlanticが新たに設立する再保険ビークルへの投資を決断した。堅調な米国年金市場及びグローバルの再保険市場からの収益を取り込むために、再保険ビークルへの追加投資を行うことは、収益源の多様化につながるほか、双方に利益をもたらすと考えている。今後も引き続き両社とWin-Winの関係を構築していく」
■KKR共同CEOジョセフ・ベイ氏及びスコット・ナトール氏
「日本を代表する保険会社の一つであるかんぽ生命との関係を、Global Atlanticの共同投資ビークルへの投資を通じて深めることを誇りに思う。この協業は、同社グループのグローバル保険プラットフォームの強さと、共に機会を追求する成長への共通のコミットメントを反映している」
■Global Atlantic共同責任者ビリー・ブッチャー氏及びマヌ・サリーン氏
「かんぽ生命とのパートナーシップを拡大し、成長と協業の新たな機会を追求できることを嬉しく思う。かんぽ生命がGlobal Atlanticと共に資本を投資するというコミットメントは、我々のグローバル・プラットフォームの価値の高まりを証明するもの。この投資により、米国、日本、及びその他の国際市場で見込まれる成長機会を追求する能力が加速し、クライアント、保険契約者、及びパートナーのニーズをサポートすることができるようになる」