住友生命、天神住友生命FJビジネスセンター竣工
住友生命、福岡地所株式会社(以下「福岡地所」)は、福岡県福岡市中央区天神二丁目において共同開発を進めてきたオフィスビル「天神住友生命FJビジネスセンター(以下、「本物件」)」が6月30日に竣工を迎え、7月7日に竣工式を執り行った。なお、開業は9月上旬を予定している。
本物件は、天神ビッグバンエリアで最高層の高さ約113m、地上24階・地下2階建てのオフィスビルである。入居テナントのwell-beingに貢献すべく、ワークラウンジのほかリフレッシュスペースなどのテナント専用共用スペースを設けている。
住友生命と福岡地所は、福岡市が推進する天神地区に新たな空間と雇用を創出するプロジェクト「天神ビッグバン」※1の一環として本物件の開発を進めてきた。本物件により、天神地区の国際競争力向上に貢献するとともに、緑豊かな街づくりを推進する。
住友生命は、お客さまからお預かりした大切な資産を長期にわたって安定的に運用する必要性から、超長期の運用を念頭に置いた資産として、優良不動産への新規投資に積極的に取り組んでいる。不動産投資を通じて社会・環境課題の解決に取り組み、持続可能な社会の実現への貢献と、中長期的な運用収益向上の両立を目指す。
福岡地所は、地域に根差したディベロッパーとして、「福岡をおもしろく」「大きな夢がかなう街(まち)にしたい」という思いで、オフィスビル・商業施設・マンション・ホテル・物流施設等の企画開発に取り組んできた。本物件では、入居者の多様で柔軟な働き方を実現し、より一層、企業や人を呼び込むまちづくりに邁進する。
■充実した共用空間、入居テナントのwell-beingへの貢献
2~4階と最上階には、約1,000坪にわたる大規模な入居テナント専用の共用スペースを設けた。会議室やオープンワークスペース、カフェカウンターに加え、サウナやジムエリア、屋上テラス等のリフレッシュ機能を提供するなど、テナントワーカーの活力を高め、入居テナントのwell-beingに貢献する。
■天神の西の象徴となるデザイン性に優れたオフィスビル
本物件は、ビジネスと商業が交わる天神二丁目の天神西交差点に位置するオフィスビルである。
オフィスフロアは最小33坪から最大383坪まで対応可能な面積を有している。また、各フロア北西部にはテナントが自由に利用できる専用バルコニーを配置している。
屈曲した道路に面して設計された本物件は、各フロアの専用バルコニーや2階に設けられた広大なテラスにより街との一体感を創出し、天神地区に新たなシンボルを形成している。
地下鉄天神駅と最西端で直結する本物件では、敷地の東側に大きなピロティ空間を設けるほか、西側には大きな庇のある広場空間も創出する。これらの空間では、天然木を用いた温かみのある大きな屋根が人々を迎え入れる。
西側の広場には高さ約13mの山桜をシンボルツリーとして配し、緑化した各フロアのバルコニーと相まって、交差点に四季の彩を添え、福岡市の「都心の森1万本プロジェクト」※2に貢献する。広場空間には植栽と合わせてベンチなどの休憩施設を設けることで人々の憩いの空間を提供する。
■パブリックアートの設置
「Fukuoka Art Next」※3に賛同し、敷地北西の地上広場にはイタリア出身のアーティスト、エステル・ストッカー氏によるパブリックアートを設置する。
アートの持つ価値と魅力を市民が再認識し、国内外に発信するまちの推進に寄与する。
■非常時もビルを支える充実したBCP設備
【耐震性能】
【電源供給バックアップ体制】
■低炭素化社会の実現に向けた取り組み
地下広場のベンチや仕上げ材をはじめ木材製品を取り入れ、CO2の固定化に努めた。また製造時のCO2排出量を通常のコンクリートの6割程度に抑えたECMコンクリートを採用している。また、本物件ではすべての使用電力を100%実質再生可能エネルギーで賄う予定としており、これらの取り組みにより、地球温暖化現象の抑制に貢献する。
■感染症対策
国際競争力が高く、安心安全で魅力的なまちづくりの実現に向け、各階に配したバルコニーや、地上広場、ピロティ空間、2階のテラスなどのオープンエアーの空間の整備、先行予約システム導入による非接触でのエレベーター呼び出し機能などを有している。
※1 天神ビッグバン
規制緩和等を活用して民間ビルの建替えを促進することで、天神地区に新たな空間と雇用を創出するプロジェクト。国家戦略特区により航空法高さ制限の緩和を獲得した機を逃すことなく、様々な施策を組み合わせることで、耐震性が高い先進的なビルに建替えるとともに、水辺や緑、文化芸術、歴史などが持つ魅力にさらに磨きをかけ、多様な個性や豊かさを感じられる、多くの市民や企業から選ばれるまちづくりに取り組むもの。なお、天神ビッグバンエリア(天神交差点から半径約500m)の建築確認申請件数は73件となっている。
(天神ビッグバン開始後の2015年2月~2024年3月末)
※2 都心の森1万本プロジェクト
天神ビッグバンや博多コネクティッドにより、まちが大きく生まれ変わっていく中で、緑が持つ魅力により、まちに「彩り」を加え、憩いや安らぎが感じられる空間を創出するため、市民や企業と共働し、新たに樹木を植え、今ある緑をより美しくするとともに、民有地における緑化誘導により、良好な都市景観の形成や都市環境の改善を図り、緑豊かなまちづくりを推進する福岡市のプロジェクト。
※3 Fukuoka Art Next
福岡市美術館や福岡アジア美術館のこれまでの取組みをさらに発展させ、彩りにあふれたまちを目指す福岡市のプロジェクト。アートの力による都市の成長と生活の質の向上の好循環を創り出し「人と環境と都市活力の調和がとれたアジアのリーダー都市」を目指す取組み。
■物件概要
事業名称 天神住友生命FJビジネスセンター
所在地 福岡県福岡市中央区天神二丁目8番35号
敷地面積 約2,820m2(約853坪)
建築面積 約1,885m2(約572坪)
延床面積 約42,025m2(約12,705坪)
建物高さ 約113m
階数 地上24階、地下2階、塔屋2階
用途 事務所、店舗、駐車場
竣工 2025年6月
事業主 住友生命保険相互会社、福岡地所株式会社
設計 株式会社日建設計、株式会社竹中工務店
施工 株式会社竹中工務店