生保各社、2024年度第3四半期の業績を発表
生保各社は、2024年度第3四半期(2024年4月1日から2024年12月31日)の業績を発表した。
■アクサ生命
収入指標
・保険料収入は、前年同期比22.8%増の6,911億円(保険料等収入は前年同期比23.8%増の7,988億円)となった。
収益指標
・基礎利益は、前年同期比64.7%増の764億円となった。
・当期純利益は、前年同期比28.9%増の406億円となった。
財務の健全性
・ソルベンシー・マージン比率は、2023年度末の607.5%から38.1ポイント増加し、645.6%となった。
■朝日生命
主要業績
(1)保有契約高及び新契約高
・保有契約高(単位:億円、%)
〇個人保険
金 額:101,015/前年度末比:94.6
〇個人年金保険
金 額:16,637/前年度末比:94.9
〇団体保険
金 額:14,556/前年度末比:99.1
・新契約高
〇個人保険
金 額:1,100/前年度末比:92.5
(2)年換算保険料
・保有契約
〇個人保険
金額:3,574/前年度末比:98.3
〇個人年金保険
金額:1,090/前年度末比:97.0
〇合計
金額:4,664/前年度末比:98.0
・新契約
〇個人保険
金額:152/前年度末比:101.6
〇個人年金保険
金額:△0/前年度末比:-
〇合計
金額:152/前年度末比:101.6
〇ソルベンシー・マージン比率:990.1%
■アフラック生命
主要業績の状況(単位:億円)
・保険料等収入 9,939/前年同期比 102.6%
・基礎利益 3,299/前年同期比 98.9%
・四半期純利益 3,176/前年同期比 100.9%
・ソルベンシー・マージン比率 1,198.5%
■かんぽ生命
・順ざやが改善した一方、一時払終身保険販売を主とした、新契約の増加に伴う短期的な費用(初年度に係る標準責任準備金の積増負担)の増加の影響等により、基礎利益は前年同期を下回る1,625億円となった
・2021年3月期より実施していた危険準備金の超過繰入の終了等に伴う臨時損益の改善およびキャピタル損益の大幅な改善により、経常利益は前年同期を上回る2,219億円となった
・キャピタル損益相当額1および順ざやに含まれる為替に係るヘッジコストに対しては、従来通り価格変動準備金を繰り入れる、または取り崩す会計処理を実施し、四半期純利益は前年同期を上回る841億円となった
・連結四半期純利益に対し、新契約の初年度に係る標準責任準備金の積増負担およびのれん償却による影響を調整した修正利益は、1,063億円となった
・総資産は、前年度末から概ね横ばいの60.4兆円となった
・収益追求資産は、残高は11.3兆円、総資産比の占率は18.8%となり、残高/占率ともに前年度末比で増加/上昇
・2024年12月末のEVは、新契約価値の増加等により、4兆644億円となった(前期末比+994億円)
・新契約価値は、金利上昇および新契約の増加により、493億円となった(前年同期比+380億円)
■クレディ・アグリコル生命
保有契約高は対前年度末比、個人年金保険が69.5%、団体保険が107.4%、新契約高は対前年同期比、個人年金保険が149.4%、団体保険が75.8%となった。
(単位:百万円)
保険料等収入 41,539
保険金等支払金 91,160
四半期純利益 444
総資産 166,362
基礎利益 7,457
ソルベンシー・マージン比率 498.8%
■住友生命
主要業績の状況
(単位:百万円)
・保険料等収入 1,619,467/前年同期比 97.5%
・キャピタル収益 383,396/前年同期比 107.9%
(単位:億円、%)
・基礎利益 2,400/前年同期比 162.4%
・ソルベンシー・マージン比率 633.7%
■SOMPOひまわり生命
1.主要業績の状況
保有契約件数は5,073千件(前年度末比102.8%)、保有契約年換算保険料は3,936億円(同100.9%)と、引き続き増加した。
2.損益の状況
基礎利益は221億円(前年同期比84.3%)、四半期純利益は146億円(同127.4%)となった。
3.資産の状況
総資産は、前年度末比97.4%の4兆586億円となった。
一般勘定資産の資産運用ポートフォリオは、ALM(資産・負債の総合管理)の観点から、引き続き高格付けの円貨建債券を中心としている。
また、健全性に加えて運用効率の観点から、一部を円貨建債券以外にも投資し、収益確保や資産の分散を図っている。
4.ソルベンシー・マージン比率
ソルベンシー・マージン比率は、1,081.2%(前年度末比47.5ポイント減)となった。
■第一生命
主要業績の状況
(単位:百万円)
・保険料等収入 1,573,536/前年同期比 93.1%
・キャピタル収益 539,928/前年同期比 144.1%
・基礎利益 2,632,960/前年同期比 97.7%
・ソルベンシー・マージン比率 888.5%
■第一フロンティア生命
・2024年度第3四半期累計の保険料収入は、1兆7,479億円となった。
・生命保険会社の基礎的な収益力を示す基礎利益は、保有契約の増加に伴う収益の増加により、711億円となった。また四半期純利益は、上記影響に加え一時的な収益の発生により、272億円となった。
・保有契約高は14兆9,622億円、また保有契約件数は202万件といずれも伸展した。
・財務の健全性を示すソルベンシー・マージン比率は423.9%となり、十分な支払余力を維持している。また、同社では、株式会社格付投資情報センター(R&I社)より保険金支払能力格付けを取得し、「AA」(ダブルA)と高い評価を得ており、本評価はグループ会社である第一生命と同水準である。なお、この格付けは格付会社の判断により、将来的には変化することがある。
■T&Dホールディングス
【連結】T&Dホールディングス連結【3社合算】生命保険会社3社(太陽生命・大同生命・T&Dフィナンシャル生命)の単純合算
【太陽】太陽生命保険【大同】大同生命保険
【TDF】T&Dフィナンシャル生命保険【TDUC】T&Dユナイテッドキャピタル
【TDAM】T&Dアセットマネジメント【P&F】ペット&ファミリー損害保険
【決算のポイント】
・グループ連結:1,021億円前年同期比+44.9%
・国内生命保険事業(25/3期3Q 前年同期比)
新契約年換算保険料:1,673億円 +10.0%
保有契約年換算保険料:16,931億円(24/12末) +3.6%(前年度末比)
保険料等収入:20,114億円 +9.1%
基礎利益:1,186億円 +48.0%
〇ソルベンシー・マージン比率(SMR)(24/12末 前年度末差)
連結:1,023.4% +27.7pt
太陽生命:751.1% +34.9pt
大同生命:1,215.7% +22.2pt
TDF生命:566.4% △1.2pt
〇保険料等収入(億円)
3社合算:20,114 前年同期比+9.1%
太陽生命:6,364 前年同期比+13.0%
大同生命:6,238 前年同期比△0.2%
TDF生命:7,510 前年同期比+14.6%
〇基礎利益(億円)
3社合算:1,186 前年同期比+48.0%
太陽生命:375 前年同期比+83.7%
大同生命:795 前年同期比+29.0%
TDF生命:15 前年同期比-
〇その他の事業ポートフォリオ
損害保険【ペット保険】事業(P&F)
新たなチャネル「PayPayほけん」での商品販売により保有契約件数が増加し、経常収益は前年同期より増加。一方、支払保険金の増加により経常利益・四半期純利益は前年同期から減少。
(百万円)
経常収益:8,232 前年同期比+2.4%
経常利益:214 前年同期比△77.3%
四半期純利益:150 前年同期比△78.1%
■チューリッヒ生命
〇業績ハイライト
・新契約の状況/2024年度第3四半期/前年同期比
新契約件数/168,281件/103.7%
新契約年換算保険料/9,887百万円/104.3%
・保有契約の状況/2024年度第3四半期末/前年度末比
保有契約件数/1,610,375件/107.9%
保有契約年換算保険料/69,787百万円/111.7%
収支の状況/2024年度第3四半期/前年同期比
保険料収入/53,882百万円/117.9%
四半期純利益/5,798百万円/-
・財務の状況/2024年度第3四半期末/前年度末比
総資産/180,544百万円/99.8%
・健全性の状況
ソルベンシー・マージン比率 1,795.9%
■東京海上日動あんしん生命
1.契約の状況
新契約年換算保険料は、336億円(前年同期比92.8%)となった。
保有契約年換算保険料および保有契約件数は、7,677億円(前年度末比98.4%)、633万件(同99.9%)となった。
2.損益の状況
基礎利益は、前年同期比57億円増益の285億円となった。
四半期純利益は、同3億円増益の234億円となった。
3.総資産の状況
総資産は、前年度末から4,864億円減少し、8兆3,323億円(前年度末比94.5%)となった。
4.健全性の指標
保険金等の支払能力を示すソルベンシー・マージン比率は、963.0%と引き続き高い水準を確保しており、優れた健全性を示している。
5.その他、トピックス
四半期純利益は、金利リスクヘッジのための債券売却に伴う売却損の発生等の減益要因はあったものの保有契約から生じる利益の増加等により増益となった。
<同社の格付(2025年2月14日現在)>
S&P保険財務力格付A+
■ネオファースト生命
主要業績の状況
(単位:百万円)
・保険料等収入 103,826/前年同期比 62.4%
・基礎利益 △3,489
・ソルベンシー・マージン比率 2,277.5%
■フコクしんらい生命
主要業績の状況
(単位:百万円)
・保険料等収入 223,553/前年同期比 107.14%
・基礎利益 7,596/前年同期比 158.5%
・ソルベンシー・マージン比率 944.1%
■三井住友海上あいおい生命
1.契約高
収入保障保険の販売減少等により、新契約は8,521億円(前年同期比87.1%)となった。また、保有契約は21兆8,043億円(前年度末比97.1%)となった。
2.年換算保険料
新契約は、医療保険・逓増定期保険の販売減少等により、184億円(前年同期比90.5%)となった。また、保有契約は4,306億円(前年度末比98.9%)となり、うち、第三分野の保有契約は、介護・認知症保険の販売拡大等により1,657億円(前年度末比101.9%)となった。
3.損益の状況
基礎利益は343億円(前年同期差+40億円)となった。また、四半期純利益は有価証券売却益の剥落により、236億円(前年同期差△0億円)となった。
4.ソルベンシー・マージン比率
経営の健全性を示す指標であるソルベンシー・マージン比率は、817.8%となり、引き続き高い水準を確保している。
5.同社の格付け(2025年2月14日現在)
AA 格付投資情報センター(R&I)保険金支払能力格付け
■メットライフ生命
・新契約年換算保険料は、1,027億円(前年同期比△3.8%)
・保険料は、1兆6,582億円(前年同期比△19.2%)
・保有契約件数は、949万件(前年度末比+0.2%)
・基礎利益は、2,009億円(前年同期比△3.9%)
・ソルベンシー・マージン比率は、678.3%(前年度末比△46.8ポイント)
■メディケア生命
○新契約件数は26.3万件(前年同期比:+2.3%)、新契約年換算保険料は162億円(前年同期比:+9.4%)
○保有件数は205.5万件(前年度末比:+10.1%)、保有契約年換算保険料は1,115億円(前年度末比:+11.7%)
○保険料等収入は1,131億円(前年同期比:+24.4%)
○基礎利益は56億円(前年同期比:+17.5%)
○ソルベンシー・マージン比率は1,333.5%(前年度末比:▲254.2ポイント)。
引続き、健全とされる200%を十分に上回っている。