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生保各社、2024年度第2四半期(上半期)業績を発表

生保各社は、2024年度第2四半期(上半期)業績を発表
●朝日生命
1.2024年度第2四半期(上半期)報告のポイント
◆2024年度上半期決算は増収・増益
・グループ保険料等収入
2,190億円(前年同期比102.8%)
グループの保険料等収入は2,190億円となり、前年度実績2,130億円を上回った。
朝日生命では第一分野および貯蓄性商品の保有契約減少を主因に前年度より減少したものの、なないろ生命の保有増加等により、グループ合計では前年同期比102.8%と増加した。
・グループ基礎利益
224億円(前年同期比167.7%)
グループの基礎利益は224億円となり、前年度実績133億円を上回った。
朝日生命では、オルタナティブ投資等の利息及び配当金等収入の増加、為替ヘッジコストの減少を主因として292億円と前年同期より104億円増加した。なないろ生命では、事業規模拡大等に伴う事業費増加を主因として△68億円と前年同期と比べ14億円減少した。
2.保障性商品の業績の状況
保障性商品の新契約
・同社グループが注力する保障性商品の新契約年換算保険料は、朝日生命における新商品(初期介護一時金特約)の販売好調と、なないろ生命の伸展を主因に、187億円となり前年同期比102.8%と増加した。
保障性商品の保有契約
・同社グループが注力する保障性商品の保有契約年換算保険料は、なないろ生命の保有契約
の積み上げにより、3,365億円となり前年度末差+51億円と増加した。
3.収支の状況
基礎利益
・基礎利益(グループ)は224億円となり、前年同期と比べ90億円増加した。
・朝日生命では、オルタナティブ投資等の利息及び配当金等収入の増加、為替ヘッジコスト
の減少により利差損益が改善し292億円となった。
・なないろ生命では、事業規模拡大等に伴う事業費増加を主因として△68億円となった。
4.財務の状況
グループESR(経済価値ベースのソルベンシー比率)
・グループESRは、前年度末とほぼ同水準(255.8%)となった。
連結ソルベンシー・マージン比率
・連結ソルベンシー・マージン比率は、1,045.6%となり十分な健全性を維持している。
●アフラック生命
□収支の状況
(1)経常収益保険料等収入が前年同期比2.6%増加し、資産運用収益及びその他経常収益も増加したため、経常収益は同4.1%増の9,594億円となった。
(2)経常利益保険金等支払金及び責任準備金等繰入額が増加したものの、主に資産運用費用の減少等に伴い経常費用が減少したことにより、経常利益は前年同期比22.0%増の2,708億円となった。なお、中間純利益は同22.3%増の1,926億円となった。
(3)基礎利益保険金等支払金が増加したものの、主に保険料等収入及び資産運用収益が増加したこと等により、基礎利益は前年同期比1.1%増の2,306億円となった。
□資産等の状況
(1)ソルベンシー・マージン比率支払い余力の程度を示すソルベンシー・マージン比率は、前年度末比27.3ポイント増の1,162,9%となった。
(2)総資産総資産は、前年度末比2.2%減の12兆8,055億円となった。
●イオン・アリアンツ生命
・保有契約高
2024年度第2四半期(上半期)末
区分:金額/前年度末比
個人保険:94/95.1
個人年金保険:284/87.8
・保有契約
2024年度第2四半期(上半期)末 前年度末比(単位:百万円。%)
区分:金額/前年度末比
個人保険:1,072/100.1
個人年金保険:4,463/77.8
合計:5,536/81.3
・基礎利益(単位:百万円)
基礎利益:-1,197
ソルベンシー・マージン比率
・ソルベンシー・マージン比率:686.6%
●ジブラルタ生命
□業績指標
個人保険と個人年金保険の合計(以下、個人保険)の新契約高は1兆2,392億円(前年同期比11.6%増)、個人保険新契約年換算保険料は254億円(前年同期比38.4%増)となった。
なお、同社は2021年10月から、営業社員を通して同社子会社であるPGF生命(プルデンシャルジブラルタファイナンシャル生命保険株式会社)の商品を販売している。仮に、上記の同社商品の業績に、PGF生命商品の販売分を加えた場合には、個人保険新契約高は1兆4,860億円(前年同期比9.0%増)、個人保険新契約年換算保険料は394億円(前年同期比22.3%増)となる。
□規模指標
個人保険の保有契約高は35兆9,737億円(前年度末比3.6%減)、個人保険保有契約年換算保険料は8,660億円(前年度末比4.5%減)となった。
総資産は11兆3,099億円(前年度末比4.9%減)となった。
□収益指標
保険料等収入は5,987億円(前年同期比37.6%増)となった。また、基礎利益は762億円(前年同期比1.4%減)、中間純利益は644億円(前年同期比68.4%増)となった。
□健全性指標
ソルベンシー・マージン比率は1,017.9%(前年度末比97.0ポイント増)と、十分な支払余力を確保している。
●住友生命、メディケア生命
□グループ業績一覧
・新契約年換算保険料
グループ 2333億円 +27.5%
国内事業 615億円 ▲1.0%
住友生命 509億円 ▲2.2%
メディケア生命 106億円 +4.7%
海外事業 1717億円 +42.3%
シメトラ 1371億円 +13.6%
シングライフ 345億円 ―
・保有契約年換算保険料
グループ 3兆6473億円 +5.7%
国内事業 2兆3505億円 ▲0.5%
住友生命 2兆2429億円 ▲0.9%
メディケア生命 1075億円 +7.7%
海外事業 1兆2967億円 +19.4%
シメトラ 9844億円 +19.8%
シングライフ 3123億円 +17.9%
・保険料等収入
グループ 1兆7015億円 +32.9%
国内事業 1兆1823億円 +6.4%
うち住友生命 1兆1079億円 +4.4%
うちメディケア生命 740億円 +51.2%
海外事業 5192億円 +207.0%
シメトラ 2000億円 +18.3%
シングライフ 3191億円 ―
・基礎利益
グループ 2050億円 +37.8%
国内事業 1778億円 +48.0%
住友生命 1734億円 +33.2%
メディケア生命 44億円 ―
海外事業 324億円 ▲4.0%
うちシメトラ 210億円 ▲17.3%
うちシングライフ 42億円 ―
□利息及び配当金等収入・運用収支【住友生命単体】
・資産運用収支については、2396億円と、前年同期比▲1799億円の減少。
・前年同期比で為替が円安となったことで外国証券の利息・配当金が増加するとともに、国内株式の配当金の増加等もあり、利息及び配当金等収入は増加した。
・為替差損益は外貨建保険の運用のために保有する債券にかかる為替差損が計上されたもの。(資産運用収支以外の科目において、ほぼ同額の為替に関する収益が計上されており、影響はトータルで概ね相殺されている。)
□ソルベンシー・マージン比率と経済価値ベースのソルベンシー比率【連結】
・ソルベンシー・マージン比率(以下、連結SMR)は、為替や金利の変動の影響等により、602.9%(前年度末比▲36.6pt)となったが、引き続き、健全とされる200%を十分に上回っている。
・経済価値ベースのソルベンシー比率(以下、連結ESR)※1は、安定的に推移し、175%※2(前年度末比+2pt)となり、リスクに対して十分なリスクバッファーを有している。
※1 Economicvalue-basedSolvencyRatio、ここでは住友生命の内部管理上のESRとして記載
※2 速報値。
□ヨーロピアン・エンベディッド・バリュー(EEV)
・国内株価低下等によるマイナスの影響がある一方、新契約獲得や保有契約からの収益確保など保険事業の成果により、前年度末比1540億円の増加。
●富国生命
【2024年度上半期報告のポイント】
1.新契約年換算保険料は4年連続増加、新契約高は3年ぶりに反転増加
・新契約年換算保険料は、富国生命、フコクしんらい生命とも増加、前年同期比12.6%増と4年連続で増加
・新契約高も、2社ともに増加。前年同期比9.8%増と3年ぶりに反転増加
・2024年4月に予定利率を引き上げた個人年金や、フコクしんらい生命の一時払終身保険が販売好調なことに加えて、個人年金から主力商品「未来のとびら」へのクロスセルによる主力商品の新契約増加が要因
2.4年連続増収、基礎利益は過去最高
保険料等収入は前年同期比0.6%増加
・富国生命、フコクしんらい生命合算の保険料等収入は、前年同期比0.6%増と4年連続増収
基礎利益は過去最高
・富国生命、フコクしんらい生命合算の基礎利益は、前年同期比16.3%増と2年連続増益となり、過去最高
・外貨建公社債利息や内外株式配当金の増加などにより、基礎利益上の運用収支は高水準を維持し、利差益が増加
3.引き続き高い健全性を維持
□連結ソルベンシー・マージン比率は1,154.1%と前年度末比35.6ポイント低下したものの、引き続き高い水準を維持
●プルデンシャル生命
保有契約高:44兆221億円 1.9%減
保有契約年換算保険料:8,473億円 3.5%減
総資産:6兆2,814億円 0.1%減
ソルベンシー・マージン比率:773.8% 24.5ポイント増
新契約高:2兆2,418億円 59.2%増
新契約年換算保険料:370億円 13.8%増
保険料等収入:7,877億円 10.1%増
基礎利益:208億円 4.8%減
経常利益:152億円 44.2%減
中間純利益:92億円 51.5%減
●PGF生命
当期の新契約業績(個人保険及び個人年金保険合計)について、新契約高は4,807億円(前年同期比13.6%増)、新契約年換算保険料は307億円(前年同期比24.6%増)となった。
また、個人保険及び個人年金保険合計の保有契約高は7兆3,619億円(前年度末比0.3%減)、保有契約年換算保険料は3,389億円(前年度末比1.4%増)となった。
保険会社の本業の収益を示す基礎利益は、132億円(前年同期比17.8%減)となった。また、経常利益は130億円(前年同期比26.5%減)、中間純利益は92億円(前年同期比26.6%減)となった。
財務の健全性を示す指標の1つであるソルベンシー・マージン比率は、758.9%(前年度末差6.8ポイント増)となった。
●マニュライフ生命
<2024年度上半期業績のハイライト>
新契約の状況(※)
・新契約高  5,806億円
・新契約件数 7万7千件
・新契約年換算保険料 205億円
保有契約の状況(※)
・保有契約高 10兆3,131億円
・保有契約件数 155万9千件
・保有契約年換算保険料 4,457億円
保険料等収入 7,127億円
中間純利益 7億円
総資産 1兆9,110億円
ソルベンシー・マージン比率 936.4%
※個人保険と個人年金保険の合計。
●明治安田生命(単位:億円)
保険料等収入 14,789 109.9%
資産運用収益 9,077 88.4%
保険金等支払金 15,825 122.8%
資産運用費用 6,460 162.2%
総資産 464,578 98.1%
ソルベンシー・マージン比率 1,010.9%
●メットライフ生命
・新契約年換算保険料は、706億円(前年同期比+2.2%)
・保険料は、1兆1,839億円(前年同期比△10.8%)
・保有契約件数は、948万件(前年度末比+0.1%)
・基礎利益は、1,320億円(前年同期比△0.9%)
・ソルベンシー・マージン比率は、747.2%(前年度末比+22.1ポイント)

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