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明治安田生命、子育てに関するアンケート調査を実施

明治安田生命は、0歳から6歳までの子どもがいる既婚男女に「子育てに関するアンケート調査」を実施した。
1.男性の育休について
(1)男性育休の進捗状況
●男性の育休取得が進展も企業規模別では格差と課題
・男性の育休取得が促進されるなか、育休を取得した男性は33.4%、取得日数は平均42日と、前年よりさらに進展し、昨年の過去最高値を更新!
・しかし、男性の育休取得状況を男性回答者の企業規模別でみると、大企業(※1)に勤める男性が51.6%に対し、中小企業(※2)に勤める男性は26.2%と、取得率には格差が・理想どおり育休を取得できなかった理由は「金銭面で取得しにくかった」(29.7%)が最も多く、次いで「長期職場を離れ、仕事のスキル・経験に支障がでるため」(17.1%)「長期職場を離れ、職場に戻る際の周囲の雰囲気に不安がある」(15.0%)の回答も目立った
・また、中小企業に勤める男性の約6割が会社から育休取得について説明がなかったと回答
・日本全体の企業数では中小企業が99.7%を占めており、政府が掲げる2025年に男性育休取得50%を達成するためにも、大企業でのさらなる育休取得促進に向けた取組みに加え、中小企業での職場理解を深めていくことも重要となるのでは?
(※1,2)大企業と中小企業は従業員数で区分(大企業:1,001人以上中小企業:1,000人以下)
(2)男性育休“取得後の職場の雰囲気”
●育休明けの現実ー4割の男性が感じている職場復帰時の気まずさもっと人手が足りていれば…
・育休を取得した男性で、取得後に職場で気まずいと感じた男性は41.5%で、取得率・日数とも進展をみせるが、男性が気兼ねなく育休を取得できる環境とは言い難い
・育休取得後、気まずさを感じないためにあったら良いと思う制度について聞くと、最も多い回答は「人員の補充」(24.7%)
・また、育休を取得していない男性も、あったら良いと思う制度で「人員の補充」(25.5%)を最も望んでおり、男性が育休を取得しやすくなる環境のためには、“人手不足”の解消がキーポイント
2.子育て世帯のお金について
●子育て費用は前年から月額1,000円以上アップし、過去最高値! 9割の人が物価高騰により子どもに与える影響を懸念
・子育てにかかる費用は、月額平均「41,320円」で、前年から1,187円アップし、過去最高値に!
・子育て費用を負担に感じている人は約9割(88.7%)で、項目では「食費」(45.0%)「保育園・幼稚園代」(40.2%)「習い事やお稽古事」(36.8%)の順に負担を感じている
・物価高騰が子育て費用に打撃を与えるなか、約9割(88.5%)の人が子どもに与える影響について懸念しており、6割の人が「教育格差の広がり」や、「将来の進学への影響」「子どもの習い事・体験機会の減少」など、子どもの教育に懸念を抱いている
・また、半数近くの人(44.7%)が子育て費用を節約していると回答
・節約している項目では、「衣類費」(48.6%)が最も多く、次いで「食費」(46.7%)、「レジャー・旅行費」(37.2%)の結果となった
3.子どもを望む気持ちについて
●理想の子どもの人数は「2.51人」6割が理想に届かず
・子どもが1人以上いる男女に、理想の子どもの人数を聞くと、「2.51人」で、理想の子どもの人数よりも、実際の子どもの人数が少ない人は約6割(62.6%)
・理想より実際の子どもの人数が少なく、出産に関して消極的な人は67.5%で、最も大きな理由は「将来の収入面に不安があるから」
・その他の理由では、「年齢的に不安があるから」「教育費がかかるから」という順だった・また、「年齢的な不安」を理由にあげた人の平均年齢は43.6歳で、晩婚化も影響しているのかもしれない
・一方、子どもを「さらに欲しい」と回答した人(21.4%)に、理由を聞くと、「自身・配偶者の収入アップ」(57.0%)が最も多く、次いで「子育て世帯の税制優遇」(35.3%)「幼保無償化」(32.3%)の順だった
・出生率が1.20人に対し、子育て世帯ではそれ以上の子どもの人数を理想としているが、子どもを望む気持ちには、生活の基盤となる収入への不安や中長期的な子どもを養育するための支出に対する不安を解消することが不可欠で、少子化解消に向けて、さらなる賃上げや、税制改革などが必要なのかもしれない
4.イクメンの浸透について
●「イクメン」認知度9割も使用率1割未満男性の育児は「当たり前」に変貌
・「イクメン」という言葉の使用について聞いたところ、認知度は9割以上だが使用率は1割未満で、ほとんど使われていない状況であることがわかった
・なぜ使用しないのか理由を聞くと、7割の人が「男性の育児は当たり前で言葉に違和感がある」や「育児をしている男性を特別視したくない」といった、男性の育児は当たり前で、使用するまでもないと思う人が多数
・2010年に厚生労働省で、男性の育休を推進する「イクメンプロジェクト」が発足し、当時流行語大賞にも選ばれた“イクメン”という言葉は、世の中にすっかり浸透し、「男性の育児は当たり前」という意識改革へつながる功績を残した
5.男性の子育てへの意識と子育て分担割合
●男性の育児は当たり前だが、育児の実態は収入差や就業環境で女性に偏る
・共働きの男女で子育て分担割合をみると、男3(29.8%):女7(70.2%)の状況・男性育休の取得率は、調査開始の2018年から倍近く上昇したのに対し、(2018年:16.8%→2024年:33.4%)子育ての分担割合は微増(2018年:24.1%→2024年:29.8%)
・妻の方が分担割合が高い男性にその理由を聞くと、「自身の方が収入が高く仕事をセーブできない」(39.1%)や「育児を理由に自分の仕事をセーブしづらい雰囲気があるため」(22.8%)といった、就業環境を理由とした回答が6割(61.9%)を超えた。
・男性が育児をすることは当たり前となったようだが、まだまだ子育ての比重は女性に偏る・日本は男女の賃金格差が大きいとされており、縮小に向けて企業による取組みなどが求められているが、男女平等な子育てを進めるためにも、女性が男性並みの収入を得ることや、男女ともに柔軟に働ける職場環境づくりを進める必要があるのかもしれない
6.子育てをしたい都道府県
●トップは東京都!理由は「教育環境が充実しているから」
・トップは東京都で、理由は「教育環境が充実しているから」や、「子育て支援制度が充実している」を選んだ人が多数。2位は神奈川県、3位は大阪府で「親や親族が近くにいるから」という理由が最も多かった。
・また、現在の居住地で子育てをしたいという人は7割以上(74.5%)で、子育てをするには慣れ親しんだ環境が良いと思う人が多いのかもしれない
・居住地以外で子育てをしたい都道府県のトップも東京都で、理由は「教育環境が充実しているから」2位は福岡県で、最も多い理由は「教育環境が充実しているから」、3位は北海道で最も多い理由は「自然環境が豊か」の順だった
・慣れ親しんだ土地以外での子育て環境では、「教育環境の充実」や「自然環境」に魅力を感じるようだ

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