第一生命、ペアローン利用者の連生団体信用生命保険の取扱開始
第一生命は、新たな商品として、住宅購入時にペアローンを利用する方向けに、夫婦等のいずれかに万一のことがあった場合に両者の債務残高合計を保障する連生団体信用生命保険の取扱いを7月から開始する。
従来のペアローンにおける団体信用生命保険では、夫婦等それぞれが自身の債務残高を保険金額として加入する取扱となっているため、いずれか一方に万一のことがあった場合に、遺された方の債務残高はそのまま残り、返済を継続する必要がある。今回新たに発売する商品は、夫婦等のいずれかに万一のことがあった場合に備えて、両者の債務残高を合計した金額を保険金額として加入することができる仕組みとなる。これにより、借入期間中にいずれか一方に万一のことがあった場合には両者のローン債務残高が保険金により完済されることとなり、住宅ローンを契約するお客さまにとっては「生計の安定」を図ることができ、また、金融機関にとっては「債権の回収の確実性」を担保することができる。なお、ペアローン利用者への連生団体信用生命保険の提供は、生命保険業界初となる。(2024年1月時点での同社調べ)
同社は引き続き、お客さまのニーズに応える商品やサービスの提供を通じ、将来にわたってすべての人々が世代を超えて安心に満ち、豊かで健康な人生を送れるwell-being(幸せ)に貢献すべく取り組んでいく。
■ペアローンについて
ペアローンは同一物件の購入にあたり夫婦等でそれぞれがローン契約を結び、お互いにローンの連帯保証人になるタイプの住宅ローンである。
1.開発背景
近年、共働き世帯の増加や、住宅価格の高騰を背景に、ペアローンの需要が増加している。特に首都圏では新築分譲マンション購入契約者の約3割は、一つの物件を夫婦等が共同で購入するペアローンを選択※している。
ペアローンを選択する共働き世帯では、夫婦等がそろってローン返済を続けていくことを前提にしているため、いずれかに万一のことがあった場合に、ローンの残債を支払うことが困難になるリスクがある。夫婦を例とした場合、従来の団体信用生命保険では夫に万一のことがあった際には団体信用生命保険で夫のローン債務は無くなるものの、妻のローン債務は残ることとなる。妻は仕事と家庭を両立したうえで、さらに債務弁済の責任を負うことになり、その点がペアローンを選択する共働き世帯にとっての不安材料となっている。
このような背景を踏まえ、ペアローンを選択する共働き世帯のニーズに応えるため、同社は世帯全体の生活を保障するための新しい団体信用生命保険を開発した。夫婦等のいずれかに万一のことがあった場合に備えて、夫婦等の両者の債務残高を合計した金額を保険金額として加入することができる仕組みを採用し、住宅ローン返済における将来的な不安を軽減することを目指している。
※出典:2022年首都圏新築マンション契約者動向調査(株式会社リクルートSUUMOリサーチセンター調べ)
2.商品のポイント(夫婦を例とした場合の加入イメージ)
ペアローン利用者である夫婦それぞれを被保険者とし、両者の借入金額の合計額をそれぞれの保険金額として団体信用生命保険に加入する。したがって、いずれか一方に万一のことがあった場合に両者の債務残高を合計した金額が保障される。
○住宅価格 5,000万円、住宅ローン借入金額夫:2,500万円・妻:2,500万円
・従来の団体信用生命保険=夫:2,500万円・妻:2,500万円(夫婦それぞれが自身の債務残高を保険金額として加入)
・本商品=夫:5,000万円・妻:5,000万円(夫婦それぞれが自身の債務残高に配偶者の債務残高を加えた金額を保険金額として加入)