住友生命、2023年の世相を反映した「創作四字熟語」の最優秀・優秀・入選作品50編を決定
住友生命は、2023年の世相を的確に表現した「創作四字熟語(主催:住友生命、後援:大阪市、大阪市教育委員会)」を広く一般から募集し、入選作品50編が決定した。今回は2万3933点の応募があり、最優秀作品は東京都・柿音ののさん(53歳)の「アレ貫徹(あれかんてつ)」(元の四字熟語は「初志貫徹」)。
1.募集概要
a.企画概要従来からある四字熟語をもじったり、オリジナルの四字熟語を創作し、一年の世相を振り返るという「ことばの遊び」
b.募集期間 2023年9月7日~10月22日
c.有効作品数 23,933作品
d.募集方法 インターネット(パソコン、スマートフォン等)、専用の応募用紙、郵便ハガキによる応募
e.審査員 俵万智さん(歌人)
◆最優秀作品◆
「アレ貫徹(あれかんてつ)」(初志貫徹)…阪神タイガースの「アレ」、ファンの見事な徹底ぶり
◆優秀作品◆
「電高節夏(でんこうせっか)」(電光石火)…電気代高騰が続き、節電が欠かせなかった
「一家断卵(いっかだんらん)」(一家団欒)…卵が市場に出回らなくなって、料理を工夫した
「性互理解(せいごりかい)」(相互理解)…LGBT理解増進法が成立
「歯顔溢笑(はがんいっしょう)」(破顔一笑)…マスク着用が個人の判断に委ねられ、歯を見せて笑う顔も見られるように
「鳥了X来(ちょうりょうばっこ)」(跳梁跋扈)…ツイッター社の買収に伴い、ロゴマークが青い鳥から「X」に変更された
「戦酷胸痛(せんこくきょうつう)」(万国共通)…酷くなる一方のロシアとウクライナの問題に、世界中が胸を痛めている
「冠占聡覇(かんせんそうは)」(完全制覇)…藤井聡太棋士、八冠を独占
「侍士奮迅(ししふんじん)」(獅子奮迅)…侍ジャパンの戦士たちが圧倒的な強さでWBC優勝を掴んだ
「時短節約(じたんせつやく)」(時間節約)…タイパ。若者世代は動画を倍速で見るなど時間短縮を行っている
◆審査員講評 俵万智さん◆
電気代が高く、猛暑なのに節電に努めた今年の夏を象徴する「電高節夏(こうせっでんか)」。卵が手に入りにくく値段も高くなったための「一家断卵(いっかだんらん)」。家庭の光景にも変化があった一年でした。「性互理解(せいごりかい)」は、元になった相互理解を響かせて味わいたいですね。マスクから開放されての「歯顔溢笑はがんいっしょう」があれば、イーロン・マスク氏による「鳥了X来(ちょうりょうばっこ)」もありました。Xをバツと読ませる工夫が印象的です。「戦酷胸痛(せんこくきょうつう)」は、まさに全国、いや全世界共通です。
文化・スポーツでは、藤井聡太八冠誕生、侍ジャパンWBC優勝、阪神タイガース日本一と明るい話題がありました。完全と「冠占(かんせん)」、獅子と「侍士(しし)」、それぞれ音の活用がうまいですね。「アレ」は今年の日本語で最もインパクトのある一語でした。言わないことを徹底し、目指すところを実現する。まさに貫徹です。タイパを捉えた「時短節約(じたんせつやく)」には考えさせられました。時間を大切に使うのが時間節約なら、時間をコストと捉えて、コストをかけないのが時短なのでしょう。