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生保協会、「かんぽ生命保険の新規業務届出に関する郵政民営化委員会の審議結果」について意見と要望等を発表

生保協会ではこのほど、10月11日、郵政民営化委員会において、かんぽ生命の新規業務(一時払終身保険の発売)に関する調査審議の必要性について審議がなされたが、「調査審議を行う必要はない」との判断がなされたことに対し、同会として遺憾であると発表した。
同会は2023年10月3日に公表した「株式会社かんぽ生命保険の新規業務の届出について」において、今般の新規業務に関して以下の懸念を示していた。
消費者が契約時に保険料を一括で払い込み、保障が終身にわたって続くため、消費者が契約を検討する際に信用リスクを重視する可能性があり、日本郵政株式会社保有のかんぽ生命株式の完全売却による「公正な競争条件の確保」がなされていない中では、消費者の選好について大きく偏りが生じること。
かんぽ生命の主力商品である養老保険が満期となった際の受け皿となることも想定され、間接的な政府出資に伴う万一の際の政府支援への期待感といった消費者の認識を背景とした販売増が見込まれることから、民間生命保険会社に対してもこれまでにない影響を及ぼすこと。
なお、一時払終身保険と同様に貯蓄性を有する学資保険が改定された際(2014年4月)には、2014年度新契約件数につき、生命保険会社計101.4万件のうち、かんぽ生命1社で66.7万件と圧倒的な販売シェアを獲得した経緯がある。
加えて、2021年度の養老保険の保有件数が705.4万件であり、同年度の満期保険金支払件数は82.0万件であることを踏まえると、今般の新規業務は既契約の養老保険が満期となった際の受け皿として相応の件数の販売が見込まれ、これまでにない影響を及ぼす可能性を懸念している。
また、同会からは、昨年4月の医療特約の改定等に関して「相応のインパクトがある」と指摘し、今年4月の学資保険の改定についても「更なる販売増が見込まれ、市場へ影響を及ぼす懸念がある」として、「公正な競争環境(条件)の確保」がなされていない中での業務範囲の拡大について懸念を表明してきた。しかしながら、郵政民営化委員会では、民間生命保険会社に対する配慮義務についていずれも「問題ないと考えられる」と判断されている。
その結果として、医療特約に関し、詳細な開示はされていないものの、かんぽ生命の新契約年換算保険料(令和5年3月期)の個人保険全体の金額が前年比で+42.7%となっている中、うち第三分野は前年比で+196.3%、金額にして+約43億円と、約3倍もの伸びを見せている。同様に、学資保険については、令和5年4月~6月の第1四半期において前年同期比+約230%(かんぽ生命公表値より同会推計)という大幅な伸びを見せており、いずれも民間生命保険会社に一定の影響を及ぼしたものと推認される。
以上を踏まえ、改めて同会として、「公正な競争環境の確保」がなされていない中での「一時払終身保険の発売」について到底容認できない旨を表明する。今回の新規業務について調査審議不要との判断がなされているが、郵政民営化委員会におかれては、「他の生命保険会社との適正な競争関係及び利用者への役務の適切な提供を阻害すること」がないと判断した根拠や、新規業務が市場に与える影響の見通し等について開示してもらいたい。また、業務開始後における民間生命保険会社に対する適正な競争関係等への影響の検証や、配慮義務の遵守状況について業務開始後における適切な確認・販売状況等の継続的な検証を実施するなど、公正性・透明性ある運営を確保することを要望する。
併せて、民間生命保険会社との「公正な競争条件の確保」の実現に向けて、日本郵政株式会社が保有するかんぽ生命株式の完全売却に向けた道筋が早期に示され、着実に実行されることを強く要望する。

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