生保各社、2021年度(2021年4月1日~2022年3月31日)の業績を発表
生保各社は、2021年度(2021年4月1日~2022年3月31日)の業績を発表した。
■朝日生命グループ
<朝日生命グループ※>(※グループ:朝日生命+なないろ生命)
保険業績(新契約)は前年度実績251億円を上回り、270億円となった。
基礎利益は前年度実績465億円を下回り、448億円となった。
<朝日生命>
保険業績(新契約)は、232億円となった。基礎利益は、477億円となった。
<なないろ生命>
保険業績(新契約)は、営業を開始した10月からの半期で38億円となった。
なお、開業から間もないため、基礎利益については△28億円となった。
・新契約年換算保険料(グループ)は、前年度比107.2%と増加した。また、第三分野についても前年度比110.3%と増加した。
・消滅契約年換算保険料(グループ)は、コロナ禍において前年度の消滅が減少した反動により、前年度比105.7%と増加した。
・保有契約年換算保険料(グループ)は、主に貯蓄性商品の保有減少により、前年度末比98.0%となったが、うち第三分野については、前年度末比102.8%と増加した。
・保障性商品の新契約年換算保険料(グループ)は朝日生命の営業職員チャネルにおける医療保険・介護保険販売の好調や、なないろ生命の順調なスタートにより、前年度比107.9%と増加した。
・保障性商品の保有契約年換算保険料(グループ)は、朝日生命の営業職員チャネルの好調、なないろ生命の順調な新契約業績を背景に、前年度末差+42億円と増加した。
・基礎利益(グループ)は、開業から間もないなないろ生命の基礎利益が△28億円となったことから、前年度と比べ16億円減少し、448億円となった。
・朝日生命単体の基礎利益は、477億円となり、前年度と比べ12億円増加した。
・ソルベンシー・マージン比率(連結)は982.2%と前年度末に比べ、10.2ポイント低下した。
・ソルベンシー・マージン比率(単体)は、有価証券含み益の減少等により、954.9%と前年度末に比べ、17.1ポイント低下した。
・実質純資産額(朝日生命単体)は、有価証券含み益の減少等により、10,545億円と前年度末に比べ1,053億円減少した。
・十分な水準の健全性を確保していることから、2025年8月に償還期限を迎える基金800億円のうち400億円を2022年8月に期限前償還する方針である。
■アフラック生命
2021年度(2021年4月1日~2022年3月31日)決算(案)
https://www.aflac.co.jp/news_pdf/20220525.pdf
■クレディ・アグリコル生命
2021年度決算(案)サマリー
2021年度は、財務基盤強化のため10億円の劣後特約付借入金を調達致した。
また、保有契約高は対前年度末比、個人年金保険が103.5%、団体保険が125.2%、新契約高は対前年度比、個人年金保険が107.1%、団体保険が111.2%となった。
決算詳細:https://www.ca-life.jp/news/documents/2021_220525.pdf
■住友生命
1.新契約年換算保険料
・グループでは、2157億円となり、前年比13.1%の増加。
・住友生命は、営業職員チャネルにおいてVitalityを中心に保障性商品の販売が増加したこと等により、前年比6.1%の増加。
・メディケア生命は、主力医療保険や2021年6月に発売したがん保険も好調で、前年比19.4%の増加。
・海外事業(シメトラ)は、個人年金の販売が増加したことに為替要因も加わり、前年比20.2%の増加。
2.保有契約年換算保険料
・メディケア生命、海外事業(シメトラ)で、新契約増加に伴い保有契約が増加したことや、海外事業(シメトラ)における為替要因もあり、グループ全体では2兆8845億円となり、前年度末比2.9%増加。
3.保険料等収入
・グループでは、2兆4119億円となり、前年比横ばい。
・住友生命は、個人年金保険の販売が減少したことを主因に、前年比2.0%の減少。
・メディケア生命は、新契約の増加に伴い、保有契約が増加したことから、前年比36.2%の増加。
・海外事業(シメトラ)は、保有契約の増加および円安の影響により、前年比13.0%の増加。
4.基礎利益
・グループでは、3652億円となり、前年比2.3%の増加。
・住友生命は、国内株式の配当増加および円安による外国債券の利息収入の増加などにより、前年比3.9%の増加。
・メディケア生命は、新契約の増加に伴い契約初期費用が増加したこと等により、前年比97億円減少。
・海外事業は、シメトラの企業保険部門での損益改善や為替要因等により、前年比24.0%の増加。
5.連結ソルベンシー・マージン比率
・連結ソルベンシー・マージン比率は、794.6%と十分な健全性を維持。
決算詳細:https://www.sumitomolife.co.jp/about/company/ir/settlement/pdf/220525a.pdf
■富国生命
2021年度決算(案)のポイント
1保険業績はコロナ禍以前を上回る水準に回復
・富国生命、フコクしんらい生命合算の新契約高は、前年度比10.6%増加、新契約年換算保険料は同26.7%増加。コロナ禍以前(2019年度)を上回る水準に回復
・前年度は第1四半期に新型コロナウイルス感染拡大を受けて営業活動を自粛したが、今年度はコロナ禍による制約のなか、通期で営業活動を行ったことが前年度比増加の主な要因
・2社合算の解約・失効は、前年度の反動があったものの、コロナ禍以前と比べ改善
・2社合算の保有契約年換算保険料はほぼ横ばい、第三分野については前年度末比1.0%増加と、開示以来18年連続で増加
2保険料等収入は増加
・2社合算の保険料等収入は、前年度比8.1%増加、コロナ禍以前を上回る水準に回復
3基礎利益は増加
・2社合算の基礎利益は、新型コロナウイルス感染拡大の影響などにより保険関係損益が減少する一方、富国生命の利息及び配当金等収入が過去最高を更新するなど利差益が増加したことにより、前年度比1.7%増加
4引き続き高い健全性を維持
・連結ソルベンシー・マージン比率は前年度末比29.6ポイント低下の1,274.3%となり、引き続き高い水準を維持
5個人保険分野は10年連続増配
・個人保険分野では、死亡保障性特約および医療保険の配当率を引き上げるとともに、就業不能保障特約について危険差配当を新設
・個人保険分野の増配は10年連続となり、引き続きお客さまの配当への期待に応えていく
■フコクしんらい生命
【主要業績の概況】
1.業績の状況<個人保険分野(個人保険と個人年金保険の合計)>
[契約高(保険金ベースの指標)]
新契約高は、「利率更改型一時払終身保険」の販売が好調に推移し、前年度比142.8%の1,580億円となった。また、保有契約高は、個人年金保険における年金支払開始契約の増加を主因に、前年度末比96.8%の2兆1,664億円となった。
[年換算保険料(保険料ベースの指標)]
新契約年換算保険料は前年度比155.2%の94億円、保有契約年換算保険料は前年度末比103.1%の1,756億円となった。
2.損益の状況
経常利益は12億円、当期純利益は5億円となった。また、保険本業の期間収益を示す基礎利益は△14億円となった。
3.ソルベンシー・マージン比率
保険金等の支払能力の状況を示すソルベンシー・マージン比率は、前年度末から32.2ポイント上昇し、1,117.1%となった。
■明治安田生命
2021年度決算(案)のポイント
●グループ保険料 2兆8,098億円 前年度比:1,404億円増(+5.3%)
・一時払商品の販売量増加、スタンコープ社の増収が主な要因
●グループ基礎利益 6,171億円 前年度比:373億円増(+6.4%)
・利息及び配当金等収入の増加が主な要因
・単体の基礎利益は過去最高益
●グループESR215%程度(速報値) グループESR前年度末比:約6ポイント増
オンバランス自己資本4兆1,387億円 オンバランス自己資本前年度末比:2,331億円増
・健全性を示す指標は、いずれも高い水準を維持
●業績見通し
・グループ・単体ともに、保険料等収入は「増収」、利益水準は「横ばい」の見通し
■メットライフ生命
決算概況
・新契約年換算保険料は、988億円(前年度比+39.0%)
・保険料は、1兆6,581億円(前年度比+13.7%)
・保有契約件数は、953万件(前年度末比+0.3%)
・基礎利益は、2,171億円(前年度比+34.5%)
・ソルベンシー・マージン比率は、764.3%(前年度末比△109.1%)
■メディケア生命
2021年度決算のお知らせ
https://news.medicarelife.com/release/down2.php?attach_id=709&seq=1