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大同生命、業界初となる医務査定業務におけるAIモデルがビジネスモデル特許を取得

大同生命は、アクセンチュア株式会社(以下「アクセンチュア」)と共同で開発し、2020年4月に導入した医務査定業務におけるAIモデルがビジネスモデル特許を取得した。なお、同分野での特許取得は業界初となる。
※医務査定とは、お客さまの健康状態に関するさまざまな情報(告知情報や健康診断結果など)をもとに、保険契約の引受の可否や契約条件の有無を判断する専門的な事務。
大同生命では、これまでも医務査定業務の効率化・自動化に取り組んできたが、医務査定は、お客さまからの告知や過去の検査結果等の多種多様な情報を参照し、医学的な知識と経験をもって引受可否を判断する必要があるため、一律でのルール化(自動化)が極めて困難な領域だった。
そこで、アクセンチュアと共同し、過去数年分(約10万件)の保険加入時の申込情報・健診表などのデータ分析をもとに独自のAIモデルを構築、AIによる査定予測と専門人材による人的判断を組み合わせる態勢を確立したことで、医務査定業務の高度化を図るとともに、一層の効率化を実現した。
今回のビジネスモデル特許にかかる発明の概要は以下の3つである。
(1)査定予測の表示
死亡保障、医療保障などの商品ごとに、引受の可否や保険料等の契約条件をAIが予測し、査定担当者の参考情報として提示する。
(2)AIの予測に影響を与えた因子の表示
AIは査定予測だけでなく、予測に影響を与えた因子(病名・検査数値等)を提示する。これにより、従来の汎用的なAIソリューションでは実現困難であった「AIによる判断プロセス」を可視化し、予測モデルの継続的な精度向上につなげる。
(3)類似案件の抽出
過去数年分の蓄積情報から、申込条件が類似する契約案件を抽出し、査定担当者に提示することで、AIの査定予測にプラスして査定担当者の人的判断を支援する。
■ビジネスモデル特許の取得~業界初となる医務査定業務へのAI活用~
今後は、AIの査定予測および査定担当者による人的判断も踏まえた査定結果を蓄積し、AI予測モデルの精度向上に継続的に取り組むことで、お客さまへの迅速な引受可否の回答や保険引受業務のさらなる高度化・効率化につなげていく。
大同生命では、今後も先進技術を活用し、より多くのお客さまに「最高の安心」と「最大の満足」を届けられるよう、新たな取組みにチャレンジしていく。
【ビジネスモデル特許(特許第6828209号)にかかる発明の概要】
<発明の名称>
医務査定支援装置、医務査定支援方法および医務査定支援プログラム
<技術の概要>
過去の保険加入時の申込情報・健診表・お客さまの告知情報などをもとに、ロジスティック回帰モデル(※)を用いて構築した、医務査定の判断に資する情報をアウトプットする独自のAI予測モデル。
(※)複数の変数(因子)から結果を予測する分析方法
<主な機能>
・保険契約の種類に応じた医務査定結果の予測、予測精度の出力
・査定結果の予測に影響を与えた注目因子(病名・検査結果)の特定
・保険契約申込と申込内容が類似する過去の案件の抽出

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