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大同生命、新型コロナウイルスによる中小企業の資金繰りへの影響を調査

大同生命は、全国の中小企業経営者を対象とした毎月のアンケート調査「大同生命サーベイ」を実施している。(6月度回答企業数:14,925社)
中小企業における2020年4月以降の資金繰りの状況は、「支障はない」が49%で最も多くなった。
一方で「既に支障が出ている」が16%、「今後支障が出てくる」が35%となった。業種別でみると、「支障はない」は「不動産・物品賃貸業」(60%)が最も多く、また、「既に支障が出ている」は「飲食・宿泊サービス業」(45%)が最も多くなった。
資金繰りの状況で「既に支障が出ている」と回答した企業では、不足している金額は「200万円~500万円未満」が最も多く(23.3%)、次いで「200万円未満」(22.7%)となった。また、事業を継続する上で支払い等が負担になっているものは、「従業員の給与の支払」が39%と最も多い結果となった。
[景況感]
(1)各種DI(業況・売上・利益・資金繰り)
・「現在の業況」は、「悪い」が51%(前月比+1pt)となり、業況DIは▲44.3pt(前月比+0.7pt)と横ばい(改善傾向)となった。
・「将来の見通し」は、「悪くなる」が26%(前月比▲6pt)となり、将来DIは▲14.9pt(前月比+10.0pt)と大きく改善した。同じく、売上高と利益についても、前月比で+10pt以上改善した。
※DIとは、DiffusionIndex(ディフュージョン・インデックス)の略で、好転(増加・上昇・過剰)したとする回答割合から、悪化(減少・低下・不足)したとする回答割合を差し引いた値。好転と悪化の割合が等しい場合、0となる。
DI=(増加・好転・過剰などの回答割合)-(減少・悪化・不足などの回答割合)
(2)業種別業況DI
・業種別の業況DIは、「建設業」が▲21.0ptと最も高く、「宿泊・飲食サービス業」が▲79.6ptと最も低くなった。また、前月比で最も業況が改善したのは「生活関連サービス業、娯楽業」(前月比+11.1pt(▲51.6pt))となった。
(3)従業員規模別業況DI
・従業員規模別の業況は、「5人以下」「6~20人」で前月より改善した。
(4)景況感に影響を与えた要因[前月比]
・景況感が「良い」と回答した企業のプラスの要因は、「顧客ニーズの変化」が32%(前月比+3pt)と最も多く、4月以降、増加傾向である。
・景況感が「悪い」と回答した企業のマイナスの要因は、「国内景気の変動」が66%(前月比▲5pt)と最も多く、次いで「世界景気の変動」が28%(前月比▲4pt)と、新型コロナウイルス感染拡大の影響がうかがえる。
(5)地域別の動向
・「業況DI」は、「北海道」「東北」「北関東」「南関東」「関西」「九州・沖縄」の6地域で改善した。
・一方、「北陸・甲信越」「東海」「中国」「四国」の4地域では悪化し、調査開始(2015.10)以降で最も低くなった。

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