第一生命ホールディングスと楽天生命が業務提携
第一生命ホールディングスおよび楽天生命は、業務提携について基本合意した。
1.業務提携の目的等
世界第2位の市場規模を有する日本の生命保険市場を取り巻く環境は刻々と変化している。世界的なテクノロジーの進歩や経済環境の変動、日本国内における超低金利環境の長期化、人口減少の継続、ライフスタイルの変化等、お客さまのニーズの高度化と多様化が進んでいる。
楽天生命では、日本国内最大級の Eコマース「楽天市場」を中心に 70 を超える事業を幅広く展開している楽天グループの一員として、インターネットやモバイルなどを通じた保険販売により、同グループ会員に対する保障機能の発揮に向けて取り組んでいる。また、楽天市場など Eコマース分野を中心に培われた楽天グループのデータ分析の強みを活かしつつ、先端的な技術研究と実務の両面から、革新的な生命保険商品・サービスの開発に取り組んでいる。
第一生命グループでは、今年度から新たにスタートした中期経営計画「CONNECT 2020」において、「CONNECT(つながり・連帯・協働)」の視点から、更なる成長を目指していくことを基本戦略としている。業種や業界の垣根を越えて複数の企業や団体が共存共栄する仕組みを目指し、外部の知見やアイディアを活用しながら生命保険事業のイノベーション創出に向けて取り組んでいる(※)。また、マーケティングの強化、商品・サービスの拡充、販売チャネルの高度化・多様化を重点分野と位置づけ取り組んでいる。
今回両社は、まず商品供給分野において、第一生命グループの強みである経営者保険や貯蓄保険等の開発力と楽天グループの強みである国内最大級の顧客基盤を相互補完・融合し、各々の持続的な企業価値の向上をともに実現するため、包括的な協業をすすめていく。また、それぞれ築きあげてきた事業基盤を活用するなど、先端技術・サービスに関する調査・研究もすすめていく。
2.業務提携内容
① 楽天市場の出店企業向けサービスの一環として、出店者および出店者従業員等に向けた保険商品を第一生命グループが提供し、楽天生命が紹介・提案すること
第一生命ホールディングス傘下のネオファースト生命が楽天市場の出店企業向けにカスタマイズした保険を、楽天生命の営業組織が同企業の方に向けて紹介・提案していく。この活動は、金融庁の認可を前提として、2018 年内を目処に開始する予定である。
② 先端技術・サービスに関する調査・研究等を共同で検討していくこと
今後、楽天グループおよび第一生命グループの有するリソースを踏まえ、両社が国内外に有するテクノロジーおよびスタートアップ企業とのネットワークを活かし、新たな商品・サービス開発に資する共同研究を検討・実施していく。
3.その他
その他の分野においての協業を目指すとともに、業界内で両社それぞれが高い競争力を有する分野を相互に補完し、ともに販路拡大を図る。その実現のため、直販営業組織の強化等を含めた人材交流を予定している。
※ 第一生命グループの生命保険事業のイノベーション創出
2016 年1月より、保険ビジネス(Insurance)とテクノロジー(Technology)の両面から生命保険事業独自のイノベーションを創出する取組みを”InsTech“(インステック)と銘打ち、最優先の戦略課題として第一生命グループ全体で推進している。