東京海上日動あんしん生命、劣後特約付ローンで資金調達を実施

 東京海上日動あんしん生命は11月18日、将来の急激な環境変化が起きた場合においても財務基盤の安定性が維持できるよう、劣後特約付ローンで1000億円程度の資金調達を実施すると発表した。借入期間は27年。金利条件は固定金利方式(2023年11月以降は変動金利)。シンジケート・ローン方式で、アレンジャーは三菱東京UFJ銀行。
 今回の資金調達の目的は、現在の低金利環境を踏まえた資産運用手段の多様化に向けた備えと、将来の金利急騰などの不確実性に対する備えの2点。同社では、現行中期経営計画(2015年度~17年度)で、リスクをコントロールしながら利益成長を実現していく方針を掲げているが、同社を取り巻く経営環境は大きく変化。歴史的な低金利環境となる中、資産運用収益の向上が課題となっている。
 また、日本国債の市場における流動性が低下してきていることから、日本国債に依存して機動的なALM(資産・負債総合管理)を行うことが困難となってきている。このような状況においては、運用収益を向上させつつ、保険負債の金利リスクコントロール手段の安定性を高めるため、資産運用手段の多様化が必要となっている。加えて、資本政策を検討するにあたっては、将来の金利の急騰といった金融市場の不確実性も視野に入れておく必要性が高まってきている。

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