ソニー生命、ソニーグループのP5社とゲノム情報提供サービス紹介で業務提携
ソニー生命は、P5社と業務提携契約を締結し、3月30日からライフプランナー(営業社員)を通じて、P5社が病院を介して提供を行うゲノム情報提供サービスの紹介を開始する。
ソニーグループ会社であるP5社は、ゲノムを活用した新規性の高い予防・治療サービスを、病院を介して提供しており、日本の個別化医療やヘルスケアへの貢献を目指している。ソニー生命は、P5社が開発した「P5がんゲノムレポート」と「your genome(ユアゲノム)」の2つのゲノム情報提供サービスを、ライフプランナーを通じて顧客に紹介。これにより、健康でいるための生活習慣づくりや、万が一がんに罹患した場合の治療の可能性拡大のためのサポートを行う。
なお、ソニー生命のライフプランナーはゲノム情報提供サービスの概要紹介のみを行い、顧客へのサービス提供は、P5社および検査を実施する医療機関が行う。同社は、このサービスの申込情報や、サービスの実施に基づくゲノム検査結果等一切の情報は受け取らない。
◆提供するサービス
▽P5がんゲノムレポート
がん患者のがんの遺伝子変異を解析することで、患者の治療に役立つ可能性のある国内外の最新治験情報を、医師に提供するがん患者向けサービス。今回、サービスの紹介を開始する医療機関は岡山大学病院となる。紹介する医療機関は、順次拡充を予定している。
近年のがん研究の進展により、がんは主に遺伝子の変異が原因となって発症することが明らかになってきた。そのため、この変異した遺伝子の機能を抑える薬剤(分子標的薬)の開発が進んでいる。しかし、遺伝子の変異は人によって差があることから、患者ごとにどのような遺伝子変異が起きているかを知ることが重要である。このサービスは、がんの遺伝子変異を検査し、変異に効果が期待できる最新の国内外の薬剤情報と治験情報を提供することで、治療の選択肢を広げることを目指している。
▽your genome(ユアゲノム)
ゲノム検査による受検者の病気のかかりやすさ(遺伝的リスク)の情報提供に加え、生化学検査や身体測定、ウェアラブル端末による測定等により判明した現在の状態を加味して、医師・栄養士が予防のための生活習慣アドバイスやフォローを行うプログラム。このサービスは、ソニー、P5社、東京医科歯科大学が共同研究で開発したもので、実施施設として東京医科歯科大学医学部附属病院で提供が開始されている。
近年、ゲノム検査は以前に比べて簡単に受けられるようになった。その際、得られた検査結果を活用して予防・健康増進につなげることが必要となる。そのためには、受検者が検査結果の内容を誤解しないよう、医師が説明やリスクへの対処の相談に関わることが有用。このサービスは、医師によるゲノム検査の結果説明や栄養士によるアドバイスを通じて、1人ひとりにあった予防法と適切な生活習慣を身につけることを目指している。