第一生命、海外洋上風力発電事業でプロジェクトファイナンスへ投資

 第一生命は1月5日、海外プロジェクトファイナンスに投融資する信託スキームを活用し、貸付債権譲渡を受ける形でドイツにおける洋上風力発電設備建設プロジェクトにEUR30Mil(約35億円)の投資を行うことを決定したと発表した。風力発電事業を対象とするプロジェクトファイナンスへの投資は、同社初の取り組みとなる。
 風力発電については、代表的な再生可能エネルギーの1つとして世界的に導入・普及が進んでいる。近年では従来の陸上風力発電のみならず、海上に風車を設置する洋上風力発電についても急成長が見られており、同案件が所在する欧州においても毎年建設・稼働が見込まれている状況。一方、日本においては、現時点で商業稼働する洋上風力発電はないものの、今後、2020年までに約2万kWの実証事業が運転を開始する予定であるほか、計画中の案件が約120万kW存在するなど、急速な拡大が見込まれている。こうしたなか、同社では、海外案件への投資を通じて、将来の国内インフラ投資への貢献を見据えたノウハウ蓄積を進めていく。
 同社は、2013年度からインフラ投資の一環として国内外のプロジェクトファイナンス等、新たな資金需要に対して継続的・積極的に取り組んでおり、今回の投資を含む新たな投資分野への今年度投資額はすでに1000億円を超過するなど、ノウハウの蓄積も進んでいる。

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