住友生命、1日プラス1,000歩がもたらす健康変化「健康増進白書」を公表
住友生命と株式会社JMDC(以下「JMDC」)は、歩数増加と健診結果・入院回数・医療費の関係性を分析し、その結果をまとめた「健康増進白書」を公表した※1。
「健康増進白書」は、JMDCが有する国内最大級の医療ビッグデータと、ウェアラブルデバイス等を通じて取得した客観的な歩数データを分析したものである。レセプトデータ・健診データと歩数データを紐づけ、1日の平均歩数が1,000歩以上増加した人(以下、歩数増加群)と、増加しなかった人(以下、歩数非増加群)を比較した。
<分析結果ダイジェスト>*本分析は個人を特定できない形に加工したデータを用いて実施している。
・歩数増加群では、BMI、血圧、LDLコレステロール、空腹時血糖などの健診値に改善傾向がみられた。さらに、3大疾病(がん・心筋梗塞・脳卒中)に限った分析では、歩数増加群は歩数非増加群と比べて平均入院回数が43.2%、平均入院医療費が42.6%少ない傾向が確認された。
・今回の調査結果は、「1日プラス1,000歩」という日常生活の小さな行動変化が、健康指標や医療費水準と関連する可能性を示すものであり、住友生命「Vitality」を通じた健康増進への取組みが、健診値の改善や入院回数・医療費水準の低下に結びつく可能性が示唆された。
住友生命グループは、ウェルビーイングインフラ企業として保険の役割・価値を拡げ、万一の保障にとどまらず、お客さまのウェルビーイングに貢献していくという「拡・保険」の考え方のもと、様々な商品・サービス・取組みを提供していく。
健康日本21(第三次)によると、機械化・自動化の進展、移動手段の変化等により、国民の身体活動量が減少しやすい社会環境にあることや、「日常生活における歩数」が横ばいから減少傾向にあることが課題とされている。住友生命は、こうした社会的背景を踏まえ、医療ビッグデータに基づく客観的なエビデンスを通じて、日常生活における歩数増加の重要性をお伝えし、お客さまのフィジカルウェルビーイングの向上に貢献していく。
※1 「健康増進白書」全編は下記URLより参照。
https://www.sumitomolife.co.jp/about/sustainability/important/growth/open_innovation.html
1.調査結果の概要
歩数増加群においては、健診値の改善者割合が幅広い項目で高くなっており、平均入院回数および平均入院医療費は低い水準だった。特に3大疾病に限定すると、平均入院回数・平均入院医療費の差が顕著となっている。
2.主要な健診値は経年的に悪化傾向
全体の傾向として、約1年間の経過に伴い、BMI、血圧、血糖値、脂質、肝機能検査といった主要な健診項目の平均値は、概ね悪化する傾向が認められた※2。これは、加齢や生活習慣の変化等の影響を反映した結果であると考えられる。
※2 性年齢調整あり。尿たんぱくは(-)=1、(±)=2、(+)=3、(2+)=4、(3+)=5と数値変換して集計している。
3.歩数増加群の健診値は改善傾向
次に、歩数増加群と歩数非増加群に分け、健診値の変化を比較した。その結果、歩数非増加群では多くの健診項目において悪化がみられた一方で、歩数増加群では、BMI、収縮期血圧および拡張期血圧、LDLコレステロール、空腹時血糖等※3において、改善する傾向が認められた。これらの結果は、日常生活における歩数の増加が、生活習慣病リスクに関連する健診値の推移と一定の関連性を持つ可能性を示唆している。
※3 本白書では、加えて、HDLコレステロール、中性脂肪、GOT(AST)、GPT(ALT)、γ-GTP、HbA1c、尿たんぱくの比較を掲載している。
4.歩数増加群では平均入院回数は低下傾向
さらに、歩数増加群と歩数非増加群に分け、平均入院回数を比較した。その結果、歩数増加群では、平均入院回数が低い傾向がみられた。3大疾病に限った平均入院回数を比較した場合、歩数増加群は歩数非増加群と比べて平均入院回数が43.2%少ない傾向が認められた。
5.歩数増加群では平均入院医療費は低下傾向
最後に、歩数増加群と歩数非増加群に分け、入院のない者を含む集団全体の平均入院医療費を比較した。その結果、歩数増加群では、平均医療費が低い傾向がみられた。3大疾病に限った平均医療費を比較した場合、歩数増加群は歩数非増加群と比べて平均医療費が42.6%少ない傾向が認められた。
なお、入院患者に限定した入院1回あたりの平均入院医療費については、歩数増加群と歩数非増加群の差異は認められず、入院頻度の差異が入院医療費全体の差として表れている構造となっている可能性がある。
6.結論
本白書の分析から、1日の平均歩数が1,000歩以上増加することが、健診値の改善・3大疾病の入院回数・入院医療費の低減と関連する可能性が、大規模リアルワールドデータによって多角的に示された。中でも入院回数・入院医療費については、3大疾病において特に強い関連が認められており、重症化予防の観点から歩数増加の意義が示されている。
これらの結果は因果関係を直接示すものではないが、保険者・企業・自治体による予防・健康づくりの取組みを設計するうえで有用なエビデンスとなりうるものである。本白書では、生活習慣病の前段階にある層への重点介入、3大疾病リスクの高い層への重点的な働きかけ、歩数増加施策のさらなる普及、の3点を提言している。
7.歩数増加を後押しする取組み
歩数増加を実現するためには、日常生活の中で無理なく身体活動量を高める仕組みづくりが重要である。住友生命「Vitality」を通じた継続的なインセンティブの提供は、36か月にわたり歩数を有意に増加させることが示されており、歩数増加に向けた取組みの有効性を裏付けるエビデンスも得られている。
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